2023年度 決定初任給調査

人事

決定初任給調査
掲載している雑誌:賃金事情

初任給を引き上げた企業は68.1%
1998年度以降で最高、25年ぶりの6割超え
初任給額の増加率は30年ぶりの2%超え

人事労務分野の情報機関である産労総合研究所(代表・平盛之)は、このたび「2023年度 決定初任給調査」を実施しました。本調査は1961(昭和36)年から毎年実施しています。

2023年度の決定初任給額(2023年4月に確定した初任給)は、大学卒(一律)が21万8,324円、高校卒(一律)が17万9,680円だった。2022年度と比べた初任給額の増加率は全学歴で、1993年度以来30年ぶりに2%を超えた。
初任給を「引き上げた」企業は、前回2022年度調査比27.1ポイント増の68.1%だった。1998年度以降で最も高く、25年ぶりに6割を超えた。引き上げた理由(複数回答)は、「人材を確保するため」が前回比7.0ポイント増の70.2%で最も多かった。

 

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2023年度 決定初任給調査
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主なポイント

(1)初任給の引上げ状況

  • 2023年4月入社者の初任給を「引き上げた」企業は68.1%(前回2022年度調査41.0%)だった。1998年度以降で最も高く、25年ぶりに6割を超えた。一方、「据え置いた」企業は28.9%(同55.4%)。「引き上げた」が「据え置いた」を4年ぶりに上回った。
  • 「引き上げた」理由(複数回答)は、「人材を確保するため」が前回比7.0ポイント増の70.2%で最も多かった。

(2)初任給額の水準

  • 2023年度の学歴別の初任給額は下表のとおり。
  • 大学卒と高校卒は、一律に初任給を決定している場合と、職種やコース(総合職と一般職、広域 勤務と地域限定勤務など)で初任給額に格差を設けている場合の「最高額」と「最低額」を聞いている。

グラフ

(3)新入社員の夏季賞与(付帯調査)

  • 新入社員に「何らかの夏季賞与を支給する」企業は86.1%、「支給しない」企業は8.9%だった。 支払方法は「一定額(寸志等)を支給」が64.5%で最も多かった。
  • 夏季賞与・一時金の平均支給額は、大学卒が9万6,732円、高校卒が7万9,909円。

 

調査要領

当社会員企業および上場企業から一定の方法で抽出した3,000社に対し、2023年4月に調査票を郵送し回答を依頼。360社の回答を得た。
【調査名】 「2023年度 決定初任給調査」
【調査機関】産労総合研究所
【調査対象】当社の会員企業および上場企業から一定の方法で抽出した3,000社。
【調査時期】2023年4〜5月
【調査方法】郵送によるアンケート調査方式
【回答状況】締切日までに回答のあった360社について集計。集計企業の内訳は別表を参照。
【留意点】 決定初任給とは、本採用後支払われる所定内賃金月額。通勤手当、時間外手当等は除く。前年度比は、回答企業における2022年度決定初任給との比較。

図表

 

調査結果概要

(1)初任給の引上げ状況

1. 初任給の改定状況

2023年4月入社者の初任給を「引き上げた」企業は68.1%で、前回2022年度調査(41.0%)から27.1ポイント増えた。1998年度以降で最も高く、25年ぶりに6割を超えた。区分別にみると、規模別では「1,000人以上」82.2% (前回61.8%)、「300~999人」75.0%(同47.5%)、「299人以下」54.5%(同23.4%)、産業別では製造業76.2%(同55.4%)、非製造業62.2%(同31.5%)だった。他方、「据え置いた」企業は28.9%(同55.4%)。4年ぶりに「引き上げた」が「据え置いた」を上回った。なお、「引き下げた」企業はなかった。

初任給引上げ状況の推移(1997年度以降)

グラフ

 

2. 初任給改定の理由

初任給を「引き上げた」理由(複数回答)は、「人材を確保するため」が前回2022年度と比べ7.0ポイント増の70.2%で最も多かった。次いで「在籍者のベースアップがあったため」が同3.4ポイント増の49.0%などとなっている。産業別に「人材を確保するため」をみると、製造業は同13.8ポイント増の76.5%に上った。非製造業は64.6%と前回(63.8%)並みだった。他方、「据え置いた」理由(複数回答)は「現在の水準でも十分採用できるため」が同12.1ポイント減の42.3%。産業別にみると、製造業は28.1%と前回(52.0%)から大幅に減少し、非製造業も6.9ポイント減って48.6%となった。

引き上げた理由・据え置いた理由(複数回答)

グラフ

 

(2)初任給額の水準

2023年度決定初任給は、1993年度以来30年ぶりに、全学歴で前年度から2%超の増額となった。
職種やコースなどで初任給額を区分していない場合(一律)、大学卒は21万8,324円(前年度比2.84%、6,026円増)、高校卒は17万9,680円(同2.80%、4,906円増)。職種やコースなどで初任給額を区分している場合(格差あり)、大学卒は最高額の平均は23万1,835円(同3.28%、7,331円増)、最低額の平均は20万6,268円(同3.08%、6,169円増)、高校卒は最高額19万1,462円(同3.61%、6,612円増)、最低額17万6,080円(同4.29%、7,189円増)だった。

2023年度 決定初任給

グラフ

大学卒(一律)における初任給額の対前年度増加率の推移(1992年度以降)

グラフ

 

新入社員の夏季賞与(2023年度 決定初任給付帯調査)

(3)新卒入社者の夏季賞与・一時金の支給状況と支給額

86.1%の企業が何らかの夏季賞与を支給
平均支給額は大学卒9万6,732円、高校卒7万9,909円

本調査では付帯調査として、新入社員への夏季賞与の支給状況および支給額についても尋ねている。4月入社の新卒入社者の場合、入社年度の夏季賞与の支給日には在籍しているものの、算定期間としてはわずかか、あるいは算定期間を過ぎた後の入社という場合が多い。新入社員の夏季賞与の支給状況は「何らかの夏季賞与を支給する」企業は86.1%、「支給しない」企業は8.9%だった。
「何らかの夏季賞与を支給する」企業の支給方法をみると、「一定額(寸志等)を支給」が最多で64.5%、次いで「在籍期間の日割計算で支給」18.7%、「日割以外の一定割合で支給」12.3%などとなっている。
平均支給額は、大学卒9万6,732円、高校卒7万9,909円だった。支給額の分布をみると、大学卒・高校卒ともに「5万~10万円未満」(大学卒 40.0%、高校卒 48.0%)が最も多かった。

新卒入社者の夏季賞与・一時金の支給状況

グラフ

夏季賞与・一時金の支給金額(何らかの夏季賞与・一時金を支給する企業)

グラフ

 

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本リリースに関する取材などのお問い合わせ

株式会社産労総合研究所 「賃金事情」編集部   担当:松田、伊関
TEL 03(5860)9791   MAIL edt-a@sanro.co.jp

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