立ち読み
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~問題解決のための行政上・司法上の制度・方法~
近年、個別労働紛争が増加しています。労働紛争において、法的に正しいかどうかだけでなく、問題解決のために行政上あるいは司法上どのような制度・方法があるかという処方箋に該当する内容を知らないと問題解決まで結びつきません。また、それぞれの制度にもメリット・デメリットがあります。本書は、労働法専門の弁護士と労働基準監督署の労働相談員を担当した特定社会保険労務士の著者が、二人で協力して司法面・行政面の双方から総合的に紛争解決についての処方箋と再発予防の対策について、解説しています。
■岡﨑隆彦/三好眞一・共著
■A5判/238頁
■税込価格 1,980円
■ISBN978-4-86326-165-5 C2034
■発行日 2013年12月21日
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目次
目次
- 第1部 個別労働関係紛争の概要
- 第1章 個別労働関係紛争について
- 第1節 個別労働関係紛争とは?
- 第2節 なぜ個別労働関係紛争が増えてきたのか?
- 第3節 個別労働関係紛争の流れ
- 第2章 個別労働関係紛争の概要
- 第1節 労働基準法違反のケース
- 第2節 労働基準法違反とまではいかないが抵触するケース
- 第3節 損害賠償を請求するケース
- 第4節 話し合いを求めるケース
- 第3章 個別労働関係紛争を防ぐには
- 第1節 労使間の信頼関係の醸成
- 第2節 職場ルールの整備
- 第3節 職場環境の整備-1(ハード面)
- 第4節 職場環境の整備-2(ソフト面)
- 第5節 賃金制度の再検討
- 第6節 解雇・退職の際の留意点
- 第4章 個別労働関係紛争の発生
- 第1節 労働相談・法律相談
- 第2節 内容証明郵便
- 第3節 労働相談員からの口頭助言の案内
- 第4節 労働局からのあっせん通知
- 第5節 裁判所からの出頭通知
- 第2部 行政的解決の処方箋
- 第1章 労働基準監督官による行政指導
- 第1節 制度のあらまし
- 第2節 費用
- 第3節 終了するまでの期間
- 第4節 専門家の必要性
- 第5節 この制度のメリット・デメリット
- 第6節 利用に関する留意点
- 第2章 都道府県労働局長による助言指導
- 第1節 制度のあらまし
- 第2節 費用
- 第3節 終了するまでの期間
- 第4節 専門家の必要性
- 第5節 この制度のメリット・デメリット
- 第6節 利用に関する留意点
- 第3章 労働局によるあっせん
- 第1節 制度のあらまし
- 第2節 費用
- 第3節 終了するまでの期間
- 第4節 専門家の必要性
- 第5節 この制度のメリット・デメリット
- 第6節 利用に関する留意点
- 第7節 ADRとしての社会保険労務士会のあっせん
- 第4章 行政的解決の問題と限界
- 第1節 行政的解決の問題
- 第2節 行政的解決の限界
- 第3節 行政的解決を補完する社会保険労務士の役割
- 第3部 司法的解決の処方箋
- 第1章 簡易裁判所による調停
- 第1節 制度のあらまし
- 第2節 費用と解決に要する期間
- 第3節 専門家の必要性
- 第4節 この制度のメリット・デメリットと選択の
留意点
- 第2章 簡易裁判所による裁判
- 第3章 裁判所による労働審判
- 第1節 制度のあらまし
- 第2節 費用と解決に要する期間
- 第3節 専門家の必要性について
- 第4節 制度のメリット・デメリットと選択の留意点
- 第5節 会社側からの労働審判申立て
- 第6節 解決金制度と解決金の相場の意味
- 第7節 民事訴訟への応用
- 第4章 地方裁判所による裁判
- 第1節 制度のあらまし
- 第2節 費用と解決に要する期間
- 第3節 専門家の必要性について
- 第4節 制度のメリット・デメリットと選択の留意点
- 第5節 裁判所の考え方を知ること
- 第6節 裁判上の和解について
- 第5章 保全訴訟(仮処分)
- 第1節 制度のあらまし
- 第2節 企業側申立の仮処分事件と活用について
- 第4部 紛争解決のための3大ポイント
- 第1章 当事者間での紛争解決
- 第1節 交渉の位置づけ
- 第2節 交渉の留意点
- 第3節 他の方法との選択
- 第4節 ユニオンの介入について
- 第5節 「解雇撤回」を考える
- 第2章 弁護士の選び方と利用法
- 第1節 依頼する弁護士を選ぶこと
- 第2節 弁護士との打ち合わせについての留意点
- 第3節 顧問弁護士の活用法
- 第3章 労働紛争予防のために
- 第1節 合意を得ようとする努力
- 第2節 リスク対策(限定)文書としての「雇用契約書」の重要性
- 第3節 就業規則取扱説明書の作成交付
- 第4節 文書による指導と懲戒処分の活用 ~サッカーのたとえ
- 第5節 専門家の活用
- 第6節 コンプライアンス意識の徹底と労働CSRとの関係
- 第7節 労働判例からの教訓の引き出しの例
- 参考文献
著者紹介
■岡﨑 隆彦(おかざき たかひこ)・・・京都大学法学部卒。昭和63年大阪弁護士会登録弁護士(40期)。平成5年村田・岡﨑法律事務所開設。企業の顧問弁護士として、人事労務関係の相談(助言・指導)と事件処理を中心とする。法的リスクマネジメントと人材活用と組織の機能化の視点からの研修も行う。
著書に「労働判例に学ぶ予防的労務管理」「労働判例に学ぶトラック運送業の労務管理」(経営書院)など多数。
■三好 眞一(みよし しんいち)・・・1970年関西学院大学法学部卒業後、外資系企業で経理部、情報システム部、総務部を歴任。2006年大阪府立大学大学院経済学研究科を修了。在職中は、ITシステムの企画・開発・運用、内部統制、プロジェクト管理等の責任者を担当。現在独立し、講演等のかたわら労働基準監督署にて労働相談を担当中。特定社会保険労務士・中小企業診断士・システム監査技術者。
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