改訂新版 賃金表の作り方

人事

賃金・賞与・退職金
改訂新版 賃金表の作り方

■楠田 丘・著
■四六判・298頁
■本体価格 2,300円
■ISBN 978-4-87913-962-7 C2034
■発行日 2006年7月

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目次

  • 第一章 賃金表とは-公正に賃金を決めていくための基準
    • 1 賃金表とは
    •  1 個別賃金の一覧表-それが「賃金表」
    •  2 賃金表をベースとして各人の賃金が決まる
    •  3 人材確保、意欲の高揚のためにも賃金表(ベース)の整備が不可欠
    •  4 賃金管理の要件
    • 2 公正な個別賃金を目指して
    •  1 賃金の公正さとは
    •  2 賃金決定基準をはっきりする
  • 第二章 賃金表作成の手前作業-自社賃金の分析・診断
    • 1 賃金のとらえ方
    • 2 賃金診断の四つの側面
    • 3 第一の診断-プロット図の作成と分布型の把握
    •  1 プロット図の作り方
    •  2 診断のポイント
    •  3 分布型の判定
    • 4 第二の診断-モデル賃金の把握と基本給ピッチの計算
    •  1 モデル賃金とは
    •  2 モデル賃金の種類ととり方
    •  3 モデル賃金の使い方
    •  4 基本給ピッチの計算
    •   (1)基本給ピッチとは
    •   (2)基本給ピッチの意義
    •   (3)一八~四〇歳間で把握
    •   (4)基本給ピッチの目安
    • 5 第三の診断-プロット図とモデル賃金による水準の分析
    •  1 自社賃金水準の診断
    •  2 同業他社の賃金
    •  3 一般公表データによるチェック
    •  4 生計費資料からの検討
    •   (1)生計費と賃金
    •   (2)生計費の構成要因
    •   (3)理論生計費算定の種類
    •   (4)人事院標準生計費による賃金の検討例
    • 6 第四の診断-ベース年収の計測
    •  1 生計費と賃金
    •  2 ベース年収の考え方
    •  3 ペース年収のとらえ方
    • 7 生涯労働の視点に立つ個別賃金政策をもつ
  • 第三章 賃金体系の組み立て
    • 1 仕事基準賃金と人間基準賃金-二つの類型
    • 2 各種賃金体系の特質
    •  1 賃金体系選択の判断基準
    •  2 能率給よりも成果配分賃金の時代
    •  3 欧米の賃金体系
    •  4 世界標準(グローバルスタンダード)の創造
    • 3 年功給から職能給をメインとする体系へ
    •  1 年功給のメリット
    •  2 年功給のデメリット
    •  3 日本的雇用慣行の特質を活かすこれからの賃金体系
    • 4 賃金体系の組み立て方
    •  1 〝社員成長の二つの側面″と賃金
    •   (1)基本給ピッチの計算濠
    •   (2)キャリア形成と世帯形成
    •   (3)賃金体系の編成
    •   (4)分離独立して設定
    •  2 昇格昇給と習熟昇給-職能給の仕組み
    •   (1)昇格昇給と習熟昇給
    •   (2)生活給の上に職能給を乗せる
    •  3 家族手当の今日的意義
    •  4 その他の項目
    •   (1)役付手当・管理職手当
    •   (2)勤続絵
    •   (3)その他の諸手当
    • 5 基本給の構成割合の決め方
    •  1 構成割合の二つの側面-ピッチの割合が大切
    •  2 「ピッチ割合」と「金額的構成割合」の意義
    •   (1)ピッチの割合の意義
    •   (2)金額的構成割合の性格
    •  3 金額的構成割合の決め方
  • 第四章 年齢給の策定
    • 1 年齢給ピッチの決定
    •  1 年齢給の役割
    •  2 年齢給のピッチを求める算式
    •  3 Ⅹ円 (四〇歳最低保障賃金)の決め方
    •  4 基本給ピッチのおおむね三割が年齢給ピッチの標準目安-それを超えないように
    • 2 ライフサイクルビジョンと年齢給のカープ
    •  1 年齢給はS字型カープ
    •  2 何歳をピークとするか
    •  3 何歳から世帯は縮小期に入るか
    •  4 マイナス定昇は労使の合意で
    •  5 年齢給の算定例
    • 3 年齢給の設定・運用上の留意点
    •  1 導入時の留意点
    •  2 分布型がC型、E型の場合は年齢給の導入は無理
    •  3 年齢給の区分
    •  4 年齢のとり方
  • 第五章 職能給表の策定
    • 1 職能給表の策定の手順
    •  1 サラリースケール (ペイスケール) の型を決める
    •  2 はり出し昇給
    • 2 ピッチの決定
    •  (1)両者の割合が職能給の性格を左右する
    •  (2)昇格昇給と習熟昇給は1対1.3で/li>
    • 3 職能給設定上の留意点
    •  1 モデル年数に合わせて賃金表の設定を
    •  2 初号賃金と上限賃金の幅を適切に
    •   (1)モデル年数の二倍で
    •   (2)〝はり出し昇給″も必要
    •  3 生涯労働での昇給構成を適切に-賃金カーブの新形成
    • 4 スケールの計算
    •  1 ベースとなる職能資格等級
    •  2 計算表と算定の実際
    • 5 シミュレーション(適合度検証)
    • 6 移行時の調整
  • 第六章 賃金表のパターン
    • 1 サラリースケールを賃金表として表示
    • 2 賃金表の四つのパターンと作り方
    • 3 賃金表と昇給方式
    • 4 賃金表の選択(昇給表から複数賃率表へ)
  • 第七章 賃金表の運用と改定
    • 1 ベアと定昇の違い
    • 2 定昇のあり方
    •  1 定昇の意義
    •  2 昇給と定昇
    •  3 定昇の大きさ
    •  4 定昇額は年々増加する
    •  5 昇給査定とは
    •  6 等級内昇給と昇格昇給
    •   (1)範囲賃率と昇給
    •   (2)昇格昇給の機能
    •   (3)ベアと「昇給ないし定昇額の改定」
    •   (4)昇給制度の設計と配分
    • 3 ベアの考え方
    • 4 ベアと賃金裏
    •  1 物価上昇に伴う改定
    •  2 初任給上昇と賃金表改定
    •  3 改定上のポイント-昇給額の増額
    •  4 年齢給表の改革
    •  5 職能給表の改定
    •  6 ベアと諸手当
    •  7 生産性向上とベアと個人別配分
  • 第八章 成果主義(職責給・役割給・業績給)賃金表の策定
    • 1 基本給の組み替え
    •  1 昇格・昇進・昇給制度の再編
    •  2 基本給の組み替え
    • 2 職責給表の策定
    •  1 成果主義賃金のフレーム
    •  2 職責給表の策定
    • 3 役割給の決め方
    •  1 役割評価
    •  2 チャレンジが鍵
    • 4 業績給の決め方
    •  1 業績評価
    •  2 成果主義賃金のステップ
    • 5 日本型業績年俸制の決め方
    •  1 年俸制の意義
    •  2 年俸制の三つの型
    •  3 日本型年俸制の実際
    •  4 日本型年俸制とは
    •  5 成果主義と評価制度
    •  6 条件整備が課題
  • 図表索引

はじめに

はしがき
高齢化、国際化、構造変革など諸情勢の変革の中で、わが国の賃金は、その水準も個人間の格差構造も、そして、定昇など決定制度のあり方も、大きく変革を遂げつつある。賃金を決める要因としては、労働力の需給事情や生産性の高さや、生計費の変化など多様であるし、しかも、これら一つひとつを確実に把握することはたいへん難しい。さらに厄介なことに、これらはたえず、めまぐるしい変貌を遂げている。
そのような変化の中で、賃金を適正かつ確実に決定していくためには、たえず周囲の情勢を統計的に把握すると同時に、それらの変化と賃金の結びつきのあり方について、考え方や政策を整理しつつ、それを一定のルールなり、プランとして設定し、労使の間で納得し合っていくことが必要となろう。
本書は、右のような事情に即応しつつ、賃金を決めていくベースとなる賃金表の作り方、年々の調整の仕方を、ベアと定昇などにも重点を置きながら、できるだけ具体的に考えてみることとした。
従来の類似書にあっては、その考え方や手順についてふれたものは若干あったとしても、現実の賃金表の作り方や調整の仕方を具体的な数字をあげて説明したものは、あまりなかったのではないかと思う。
社会・経済・生活環境の変化や労働市場の変革に伴う年々の賃金決定を、例えば物価の変動との関連などで、賃金表の上でどう調整するかとか、また、中途採用者の賃金決定や配転や定年延長に伴う賃金決定の考え方やルールのあり方はどうかなど、変動する環境情勢を踏まえながら、できるだけ具体的に述べることとした。可能な限り平易に、しかも、考え方とその実際の両面にふれることにしたが、数字的な処理実務が多いだけに、必ずしも的確な表現を尽くしていない点が多々あると思う。
なお、本書は昭和四六年三月に初版が出版され、幸いにして多数の実務家の方々に利用していただいた。その後、年々の賃金の動向を踏まえ、新しい環境の中でのベア、昇給に利用できるよう内容を改め、数字の修正を行うよう心がけてはきたが、それでもなお十分でない点も多く、昭和五一年にはその後の大きな情勢の変化を踏まえ、内容を全面改訂し、さらに今回引き続いてかなり大幅の修正を行った。今後、読者の批判をまってさらに修正していくつもりである。
賃金決定の近代化のうえで、本書がいささかなりともお役に立てば幸いである。またいずれか一つの章を拾い読みしても理解できるように、章と章の間ではいささか重複した説明も行っておいたが、多忙な人にとっては便利であると思う。
本書を刊行するにあたって、中山祥子さん、野村文夫さん、日本賃金研究センターの事務局および産労総合研究所(旧産業労働調査所)出版部諸氏の全面的な、特に統計資料上の援助と有益な助言が多くあったことを付記して、感謝の意に代えたい。

昭和五七年三月二九日
著者

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