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賃金に関わる統計は、厚生労働省をはじめとする各官公庁や産労総合研究所などの各調査機関から様々な種類の調査結果として発表されています。このような統計を利用するにあたり、念頭に置かなければならないもののひとつに「用語の理解」があげられます。
とくに新任の実務担当者は、各統計を活用する基礎的スキルとして、賃金に関わる専門用語をまず理解することが必須です。ここでは、重要かつ難解と思われる用語を選別し、こうした方々のために、わかりやすく解説するように努めました。また、エキスパートの方でも、異なった理解をしている用語があるかもしれません。したがいまして、是非、確認のためにも一読されることをお勧めします。


予告サンプル
 
単純平均と加重平均
   
  賃上げ額を例に単純平均と加重平均を考えてみよう。たとえば、A社(賃上げ額5,000円)とB社(賃上げ額1,000円)の2社の平均賃上げ額を計算する場合、

 (5,000円+1,000円)÷2=3,000円

というのが単純平均である。これに対し加重平均とは、ウエイトを考慮した平均、ということができる。つまり、A社は従業員が1,000人、B社は100人だとすると、両社の従業員1人あたり平均賃上げ額は、

 (5,000円×1,000人+1,000×100人)÷(1,000人+100人)=4,636.36円

となる。こうして計算されたものが加重平均である。
賃金統計の場合、多くは1社あたり平均額が単純平均、従業員1人あたり平均額が加重平均と言い換えることができる。A社とB社のようにウエイト(従業員)に大きな差があると、加重平均と単純平均との差が大きくなるが、ウエイトの差が小さいと単純平均と加重平均の差も小さくなる。たとえば、企業規模別の賃金統計では、規模計は大企業も中小企業も混在しているので、単純平均と加重平均の差は大きくなるが、300〜500人規模のように限定した場合には差は小さくなる。賃金統計をみる場合には、1社あたり平均なのか、従業員1人あたりなのかを知っておく必要がある。