高年齢者雇用時代の
人事・賃金管理

人事

賃金・賞与・退職金
高年齢者雇用時代の人事・賃金管理

■二宮 孝・著
■A5判/238頁
■税込価格 1,980円
■ISBN 978-4-86326-147-1 C2034
■発行日 2013年4月

目次

  • 第1章 改正高年法の内容
    • I 高年齢者雇用安定法の改正施行の概要
      • 前回、2004年の法改正
      • 今回、2012年の法改正
        (1)改正の経緯
        (2)今回の法改正を受けて今後の対応
    • II 高年齢者雇用確保措置の実施及び運用に関する指針
      • 指針の趣旨
      • 主な内容
        (1)高年齢者雇用確保措置
        (2)継続雇用制度
        (3)経過措置
        (4)賃金・人事処遇制度の見直し
        (5)高年齢者雇用アドバイザー等の有効な活用
    • III Q&Aから
      • 継続雇用制度の導入
        (1)継続雇用の基本〔1─1〕
        (2)該当者がいない場合〔1─2〕
        (3)企業の法的責任〔1─3〕
        (4)嘱託やパートタイム雇用〔1─4〕
        (5)複数のコース選択〔1─5〕
        (6)契約社員の場合〔1─6〕
        (7)定年後の導入期間〔1─7〕
        (8)法に違反した企業のペナルティ〔1─8〕
        (9)労働条件〔1─9〕
        (10)ワークシェアリングとの関連性〔1─10〕
        (11)有期契約労働者の扱い〔1─11〕
      • 就業規則の変更
        (1)対象者基準を定める場合における就業規則変更の必要性 〔2─1〕
        (2)解雇・退職事由の場合の扱い〔2─2〕
        (3)労働基準監督署への届け出〔2─3〕
      • 継続雇用制度の対象者基準の経過措置
        (1)対象者基準の認定要件〔3─1〕
        (2)労使協定の改定〔3─2〕
        (3)男女別の扱い〔3─3〕
        (4)対象者基準を判断する時点〔3─4〕
        (5)労使協定の内容変更〔3─5〕
        (6)経過措置の期限〔3─6〕
        (7)協定の単位〔3─7〕
      • 労使協定で定める対象者基準の内容
        (1)協定に定める対象者基準の原則〔4─1〕
        (2)不適切な基準
        (3)複数の基準の組み合わせ〔4─3〕
        (4)勤務態度に関する基準〔4─4〕
        (5)協定の適用対象者〔4─5〕
        (6)管理職への適用〔4─6〕
        (7)職種別の基準〔4─7〕
        (8)職種別、一般・非管理職別に異なる基準〔4─8〕
        (9)高年法趣旨の再確認〔4─9〕
        (10)男女別の基準策定〔4─10〕
        (11)障害者限定の基準策定〔4─11〕
        (12)基準該当者全員の雇用確保
      • 継続雇用先の範囲
        (1)グループ会社への拡大適用(特殊関係事業主の要件)〔5 ─1〕
        (2)グループ会社間の契約の締結〔5─2〕
        (3)特殊関係事業主の要件を満たす時点〔5─3〕
        (4)労働条件の合意〔5─4〕
        (5)自社雇用と特殊関係事業主雇用〔5─5〕
        (6)自社雇用か特殊関係事業主雇用かの判断〔5─6〕
        (7)海外子会社の場合〔5─7〕
        (8)解雇事由等の適用について〔5─8〕
        (9)グループ会社の責任〔5─9〕
  • 第2章 高年齢者雇用の社会的背景
    • I 一般的調査からみる社会的現象
      • 国立社会保障・人口問題研究の「日本の将来推計人口」から
      • 就労条件総合調査から
      • 「団塊世代の就業と生活に関する意識調査2009(独立行政法 人高齢・障害・求職者雇用支援機構)」より
    • II 高年齢者雇用時代の社会的背景
      • ディーセント・ワーク
      • ワークライフバランス
        (1)ワークライフバランスとは
        (2)人事制度上での具体化と周知
      • ダイバーシティマネジメント
        (1)ダイバーシティ・マネジメントとは
        (2)人事からみたダイバーシティ
        (3)ダイバーシティ推進に向けて
  • 第3章 高年齢社員雇用に向けた企業経営
    • I 高年齢者の積極的活用に向けて
      • 高年齢者活用のメリットとデメリットからとらえる
      • 有効な活用方法を考える─マネジメントとしての基本
        (1)配置
        (2)身分(雇用契約)
        (3)労働時間
        (4)担当する職務の割り当て
    • II 高年齢者活用に向けて組織の再整備
      • 組織~マネジメントシステムの再構築
      • ラインの明確化
      • 人員計画の設計(要員計画の立案)
    • III 高年齢者雇用に向けてのワークシェアリンク
      • ワークライフバランス型ワークシェアリング
      • 雇用維持型ワークシェアリング
        (1)進め方
        (2)実施にあたっての留意点
    • IV 管理職、役付職の労務管理
      • 管理職と管理監督職の違い
      • 管理監督職の範囲に関する法解釈
        (1)1947(昭和22)年基発第17号・1988(昭和63)年基発 第150号
        (2)2008(平成20)年9月9日基発第0909001号
      • 名ばかり管理職対策
  • 第4章 高年齢者雇用における基本人事制度
    • I 等級制度
      • 能力と役割期待基準によるクラス分け
      • クラスはブロードバンドで、細かくは級の設定へ
      • 導入当初の柔軟折衷型の「役割能力等級制度」
      • 「能力等級」と「役割等級(役割レベル)」を別建てとする ダブルスタンダード型
    • II 複線型の管理職制度
      • 管理職の複線的運用
      • 役職呼称について
      • シニアマイスター制度
    • III 昇格・昇進(降格・降職)制度
      • 昇格・昇進基準の設定
        (1)昇格・昇進(降格・降職)とは
        (2)昇格基準の設定方法
        (3)昇進基準の策定
        (4)昇格・昇進の運用上の留意点
      • 降格と降職
        (1)降格・降職の法律上での解釈
        (2)賃金の減額
        (3)懲戒による場合
        (4)運用面での留意点
        (5)本来の職務等級制度における降格・降職の運用について
  • 第5章 高年齢者雇用のための評価制度
    • I 高年齢者雇用に向けた評価制度の整備
      • 人事評価制度
      • 人事評価の構成
        (1)成績(業績)評価
        (2)勤務態度評価(広義ではプロセス評価に含まれます)
        (3)能力評価─習得能力
        (4)(精神的)習熟能力
    • II 役割評価
    • III 自由で柔軟な評価
      • 多面評価
        (1)多面評価
        (2)導入の理由
        (3)人事制度としての活
        (4)有効活用のためのポイント
      • 年俸制に適合する評価
        (1)個別業績を重視した目標管理方式の人事評価例
      • バランススコアカード方式の評価
    • IV 人事評価制度の効果的な運用に向けて
  • 第6章 賃金制度のリニューアル
    • I 高年齢者雇用時代の賃金の基本的な考え方
    • II 定期昇給制度から見直す
      • ミクロからみる定期昇給制度
      • ポスト定期昇給制度の方向性
      • 定期昇給制度の必要性
      • 複合型の賃金体系を目指して
        (1)階層による区分
        (2)職種や雇用形態による区分
      • 新しい定期昇給制度の枠組みづくり
    • III 賃金体系全体から見直す
      • 賃金カーブを描く
      • 複合型賃金体系としてとらえる
        (1)賃金の3つの要素
        (2)能力給
        (3)役割給
        (4)業績給
        (5)年収単位で賃金要素をとらえる
        (6)階層別に賃金要素をとらえる
    • IV 月例給を再設計する
      • まず諸手当を見直す
        (1)手当とは
        (2)生活関連手当
        (3)職務に関連する手当
        (4)その他の手当
      • 基本給を設計する
    • V 能力給の導入
      • 初めての能力給導入─絶対額管理方式への転換の第一歩
      • 本格的な段階号俸表の導入事例
    • VI 役割給の導入
      • 役割給の考え方
      • 能力給に役割手当を部分的に付加する(事例から)
      • 本格的な役割給(事例2)
    • VII 賞与制度の再設計─高年齢者雇用に適応する役割業績連動方式 賞与
      • 従来の賞与
      • 従来の賞与制度の仕組み
      • 業績連動型賞与の考え方
      • 業績連動型賞与の条件
      • 業績連動型賞与を導入するための留意点
      • 賞与総額の決定方法
      • ポイント制賞与制度の設計方法
      • ポイント制賞与の設計例
    • VIII 管理専門職の複線型賃金制度
      • 管理専門職の賃金制度の考え方
      • 管理専門職を対象とした年俸制
        (1)複合型準年俸制の場
        (2)マトリクス年俸制
    •  まとめ─50歳からの賃金体系の再構築
  • 第7章 関連する諸制度
    • I 高年齢者雇用における労働時間の在り方
      • 柔軟な労働時間管理制度
        (1)変形労働時間制
        (2)フレックスタイム制
        (3)みなし労働時間制
      • 短時間労働(パートタイム労働)
        (1)改正パート労働法への対応
        (2)高年齢者パート雇用のポイント
        (3)高年齢者を核としたパートの戦略化
        (4)パート等級制度
        (5)パートの賃金制度
        (6)これからのパート施策
    • II 高年齢者雇用における勤務の場所
      • テレワーク
      • サテライトオフィス制度
      • 在宅勤務制度
        (1)在宅勤務制度の特徴
        (2)導入の手順
        (3)在宅勤務における労働時間管理の在り方
        (4)在宅勤務制度を進めていくために
    • III 役職制度の見直し
      • その1;役職定年制
        (1)役職定年制度の実態
        (2)役職定年制度の特徴
        (3)導入事例
      • 役職任期制度
    • IV 出向・転籍制度
    • V 退職を促進する制度
      • 早期退職優遇制度
      • 選択定年制度
      • 再就職支援制度
      • 独立支援制度
  • 第8章 高年齢社員雇用の運用方法
    • I 心の面からの対策
      • 「さん」付け運動
      • カウンセリングマインドの醸成
        (1)カウンセリングマインドの要素
        (2)職場に浸透させるために
      • メンタルヘルス対策
        (1)過重労働対策
        (2)中小企業におけるメンタルヘルス
        (3)個人情報保護から注意すべきこと
        (4)ストレス対応としてのメンタルヘルスマネジメント
      • パワーハラスメント対策
        (1)パワハラの定義
        (2)パワハラの実態調査
        (3)パワハラ認定と事業主の責任
        (4)パワーハラスメントにおける異動発令
    • II 高年齢者がより働き安い職場環境づくり
      • ハード面から(施設・設備・機器)
      • キャリアカウンセリング(キャリア面接)制度
      • 関連するセミナー(セカンドキャリア、セカンドライフ研修 など)
      • 福利厚生制度
    • III 高年齢者の積極的活用例
  • 第9章 関連法と判例
    • I 関連する法律を押さえる
      • 労働安全衛生法
        (1)労働安全衛生法の目的
        (2)快適職場指針
        (3)作業環境の改善策
        (4)産業医の役割
      • 労働契約法
        (1)労働契約法の改正
        (2)関連諸法規を含めた中期的視野での対応策の必要性
        (3)高年法との関連
      • 労働者派遣法
    • II 労働条件の不利益変更への対応
      • 労働条件の変更
        (1)従業員(労働組合)との合意の原則
        (2)同意が得られない場合
    • III 成果主義人事制度に関する判決
      • ノイズ研究所事件(東京高裁判決平18.6.22 労判920号5 頁)
      • マッキャンエリクソン事件(東京高裁判決平19.2.22 労判 937号175頁(要旨)
  • 第10章 タイプ別にみた導入方法~まとめ
    • I タイプ別にみた導入方法
      • タイプA(定年廃止または65歳以上の定年延長型)
      • タイプB(65歳まで希望者全員の継続雇用)
      • タイプC(当面対応型)
    • II 手取り賃金からの個別管理
      • 在職老齢年金
      • 高年齢雇用継続給付制度(高年齢雇用継続基本給付金)の 活用
      • 高年齢雇用継続基本給付金と在職老齢年金の併給調整
      • 助成金の有効活用
  • 再雇用契約社員(エルダー社員)制度規程の例 (定年後再雇用に関する規程例:詳細版)

著者紹介

■二宮 孝(にのみや たかし)・・・人事労務コンサルタント・株式会社パーソネル・ブレイン代表取締役。パーソネル・ブレイン二宮事務所所長。1955年広島県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、東証一部上場商社人事部、大手外資系メーカー人事部、ダイヤモンドビジネスコンサルティング(株)(現在、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株))を経て独立。豊富な実務経験を踏まえた実践的なコンサルテーションを幅広く展開。

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