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派遣法は, 派遣先による恣意的な労働者の選別と労働者の雇用の不安定化を防止するため, 26 条7項で, 「労働者派遣 (紹介予定派遣を除く) の役務の提供を受けようとする者は, 労働者派遣契約の締結に際し, 当該労働者派遣契約に基づく労働者派遣に係る派遣労働者を特定することを目的とする行為をしないように努めなければならない。」 として, 派遣先が派遣労働者を事前に特定する行為をしないようにする努力義務を定めています。
また, 「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」 (平 11.11.17 労働省告示 137 号) も, 派遣元が特定行為に協力してはならない旨定めています。 この違反に罰則は予定されていませんが, 行政指導の対象になりますので, 事前特定は行うべきではありません。
ただし 「派遣先事業主が講ずべき措置に関する指針」 (平 11.11.17 労働省告示 138 号) の一部改正 (平 15.12.25 厚生労働省告示 449 号) により, 第2の3で 「労働者派遣に先立って面接すること, 派遣先に対して当該労働者に係る履歴書を送付させることのほか, 若年者に限ることとすること等派遣労働者を特定することを目的とする行為を行わないこと。」 という原則は維持しつつも, 「派遣労働者又は派遣労働者となろうとする者が, 自らの判断の下に派遣就業開始前の事業所訪問若しくは履歴書の送付又は派遣就業期間中の履歴書の送付を行うことは, 派遣先によって派遣労働者を特定することを目的とする行為が行われたことには該当せず, 実施可能であるが, 派遣先は, 派遣元事業主又は派遣労働者若しくは派遣労働者となろうとする者に対してこれらの行為を求めないこととする等, 派遣労働者を特定することを目的とする行為の禁止に触れないよう十分留意すること。」 との規定が追加されました (前掲・派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針第2の 11 にも, 同旨の規定があります)。
労働者が真に自主的に訪問, 履歴書を送付することは事前特定にあたらないということになりますが, 派遣先が直接・間接にこれを求めれば当然に禁止された事前特定行為となります。 形式を利用して, 脱法的に事前面接等の行為を行うことは, すべきではありません。
なお, 派遣終了後の直接雇用を予定した紹介予定型派遣の場合は, 事前面接を行うことが許容されています。
勝亦啓文
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