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ユニオンショップ協定とは, 組合による組織強制の一形態で, 従業員を組合員とし, 非組合員ないし被除名者を解雇することを定める労働協約をいいます。 実際には, 完全な形で解雇実施を定めることは稀であり, 「原則として解雇する」 ないし 「組合との協議により解雇する」 といった形で定めておくことが一般的です。
さて, ユニオンショップ協定については, 個人の団結権を侵害するので無効であるという見解がかつてから主張されてきました。 また近時の労働法学説においても, ユニオンショップ協定を無効とする見解が有力に主張されています。 しかし, 最高裁判例はユニオンショップ協定自体を有効としつつ, 他組合に加入している者の解雇を定める部分だけを, 各組合の団結権の平等を理由に無効としています (三井倉庫港運事件・最高裁第1小法廷平元. 12.14 判決, 労働判例 552 号6頁)。
このためユニオンショップ協定を結んでも, 他組合の組合員を解雇する理由にはなりません。 ですから, 法的には少数派組合員の雇用には影響を与えないことになりますが, 実際は新規加入者の動向に影響を与えることは否定できません。 少数派組合がすでに存在するなかで, 一方組合とだけユニオンショップ協定を結ぶと, 組合運営への支配介入が成立する余地があると考えられます。
この点については, 組合活動を理由とする不利益取扱いを禁止する労働組合法7条1号が, その但書きで, 「労働組合が特定の工場事業場に雇用される労働者の過半数を代表する場合において, その労働者がその労働組合の組合員であることを雇用条件とする労働協約を締結することを妨げるものではない」 としています。 ユニオンショップ協定が有効に成立するためには, 締結組合が, 当該工場事業場労働者の過半数以上の組織率を占めていることを要するというのが一般的な見解です。 実務上は, 過半数を組織していない組合がユニオンショップを締結しているというケースも散見されますが, ご質問の場合も, 多数派とはいえ過半数要件を満たしていない組合であれば, 協定に基づく解雇は結果的に無効とされるでしょうし, 少数派組合に対する不当労働行為ともなりえます。
勝亦啓文
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