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改正労基法 14 条2項は, 「厚生労働大臣は, 有期労働契約の締結時や期間満了時におけるトラブル防止のため必要な事項について基準を定めることができる」 旨規定し, これに基づき, 厚生労働大臣は, 「有期労働契約の締結等に関する基準」 (平 15 厚生労働省告示 357 号) を示しました。
基準1条1項は, 「使用者は, 期間の定めのある労働契約 (以下 「有期労働契約」 という。) の締結に際し, 労働者に対して, 当該契約の期間の満了後における当該契約に係る更新の有無を明示しなければならない」 と規定しています。 明示すべき 「更新の有無」 の具体的な内容については, @自動的に更新する, A更新する場合があり得る, B契約の更新はしない, 等を明示することが考えられます。 実務上の取り扱いとしては, 後述 (Q9) する裁判例のように, 自動更新によって問題が生じるケースが多いことから, @のような明示はあまり考えられないでしょう。 問題は, Aのように明示しておくことにより, 労働者が 「状況次第では更新される場合がある」 と考え, 契約更新を期待してしまうという点です。 また, Bのように明示しておきながら, 口頭で労働者に更新の期待をもたせるような発言をした場合も問題になる可能性があります。 契約締結時点には将来の見込み (3年契約なら3年先の見込み) が不明確であるから, 更新の有無を明確にできないという使用者側の言い分もよくわかりますが, AあるいはB (+更新可能性を口頭で示す) の明示方法をとった場合に労働者が抱くであろう契約更新の期待に十分注意する必要があるでしょう。
そのためにも, 更新する場合またはしない場合の判断基準を明確にしておくべきです。 使用者は労働者に対して, 当該契約を更新する場合またはしない場合の判断の基準を明示しなければならず (基準1条2項), その基準の内容は 「有期労働契約を締結する労働者が, 契約期間満了後の自らの雇用継続の可能性について一定程度予見することが可能となるものであることを要する」 (施行通達) としています。 具体的には, @契約期間満了時の業務量により判断する, A労働者の勤務成績により判断する, B労働者の能力により判断する, C会社の経営状況により判断する, D従事している業務の進捗状況により判断する, 等を明示しておく必要があります。
川田知子
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