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経営書院
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混成職場の人事管理と法律知識Q&A

産労総合研究所・編

B5判・364頁・定価 9,660円(税込)

ISBN 4-87913-965-3 C2034

はしがき

 経済のグローバル化に基づく国際競争の激化や長期にわたった景気低迷による人件費圧縮二一ズの高まりを受けて,わが国の多くの企業は,人件費の「変動費化」を推し進めました。すなわち,ここ数年の間に,「雇用の多様化」が急速に進行し,その結果,職場の人員構成は,これまでの正社員を中心としたものから,パートタイマーや派遣社員,契約社員,そしてアルバイトなどが大幅に増加し,いわゆる非正規社員化へのシフトが強まりました。

 厚生労働省の「就業形態の多様化に関する総合調査(2003年)」によると,非正規社員のいる事業所は75.3%に達しており,また,全労働者に非正規社員が占める割合も,1999年の22,6%から34,6%とわずか5年の間に12ポイント増加しています(同調査)。ちなみに,総務省の労働力調査によると,2006年1〜3月のわが国の雇用者全体に占めるパートタイマーなどの非正規雇用者の割合は30.8%に上っています。

 このように,今や,わが国で働く人の3人に1人は非正規社員となっており,職場は正規社員と非正規社員が混然となった,まさに「混成職場」の観を呈しているといえます。

 このような「混成職場」にあっては,従来型の「基幹業務は正規社員,補助的単純業務は非正規社員」という視点で人事管理を行うことは不適切となっています。すでに企業もこの点に着目し,専門分野での契約社員・派遣社員の活用はもとより,パートタイマーの役職登用など,非正規雇用者の基幹労働力化への流れが見られています。これからは,「正規・非正規」の枠にとらわれず,非正規社員も含めた多様な個人が,安心して働き,働きに応じた報酬が得られる仕組みを構築していくことが求められているといえます。

 一方で,非正規社員の増加は,雇用形態と人事処遇の格差,契約解除や雇止め・解雇,企業機密の漏洩など,新たなトラブルを生じさせています。これまでの,長期雇用を前提とした正規社員のマネジメントとは異なるマネジメントが,トラブル防止の視点からも求められているわけです。

 本書は,混成職場における非正規社員を「パートタイマー」「派遣・請負」r契約社員・臨時社員」に分け,さらに,諸外国に比べれば圧倒的に少ないものの年々増加している「外国人労働者」を加えて,これら4つのタイプ別にトラブル防.止の視点に立ったQ&Aによる解説を中心に,先進事例と関連資料を加えてまとめたものです。

 本書は,第1部「就業形態別にみた雇用・活用とトラブル防止Q&A」,第2部「先進事例」,第3部「関連資」の3部構成になっていますが,それに先だって「総合解説」として,藤原久嗣氏に混成職場における人事管理のあり方の全般について解説していただきました。

 以下,第1部では,上述のとおり4つのタイプ別に,実務に精通した弁護士や学者,コンサルタントの方々に,(1)法的留意点などの解説,(2)トラブル防止のQ&Aをまとめていただきました。第2部では,パートタイマー,アルバイトから派遣社員,(高齢者)契約社員など非正規社員を,先駆的に活用している企業事例を数多く紹介しています。

 本書が,人事スタッフをはじめ,管理者,労働組合の実務担当者等の皆さまのお役に立つこととなれば幸いです。

 なお末尾となりましたが,お忙しいにもかかわらずご執筆をいただき,また,貴重なアドバイスを賜りました執筆者各位,さらに,貴重なご意見をお寄せいただいた読者の皆さまにこの場を借りてお礼申し上げます。

2006年8月

編者