はしがき
景気回復に向けて,デフレ脱却の兆しが見えてきた最近の状況下で,それでも長く続いた景気低迷と,企業の業績低迷を背景に交際費,研修費,交通費など経費削減策が実施されている。特に国内・海外出張旅費規程も大幅に見直しが進んでいる。
国内においては,新幹線や飛行機などの高速交通機関や,コンピュータをはじめとする情報通信の発展に様変わりをみせている。最近では,ツアーセットやディスカウントショップでのチケット購入による経費浮かせの報道があり,旅費稟議や精算に担当者は精査機能の強化が企業トップから求められている。
しかし,企業にとって不可欠の転勤,国内出張,海外赴任・出張であっても,ときには社員に多大な犠牲を強いる場面があることから,ローティションルールの確立や配慮,施策が求められる。特に海外の場合はテロや交通機関の事故などに対して,よりキメ細かな対応が要請されることはいうまでもない。
以上のように,出張・赴任,海外勤務・出張に関する情報を幅広く入手する必要性は大きくなっているいることがうかがわれる。産労総合研究所では,17年ほど前から出張旅費に関して隔年に調査・発表し,そのつど報告書をまとめてきた。
本書は,2005年9月にかけて実施した,国内・海外旅費実態調査の全容を紹介し,併せて実務上の問題をQ&Aで解説を収録したものである。
本書が出張,赴任,海外管理の実務担当者に少しでも活用され,制度の見直しや労働条件の整備に役立てば幸いである。
2006年8月
産労総合研究所
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