はしがき
労働安全衛生法に関する概説的な参考書は現在のところ少なく、それらしき名称のものは二、三あ
るようですが、安全衛生法の実質的な中身となっている厚生労働省令(各規則)の内容についてまではほとんど言及されていません。しかし、企業内での実務や国家試験の受験に際しては省令段階での知識こそ必要です。
そこで本書では、できるだけ省令の内容についても説明しようとしたのですが、限られた枚数で広い範囲についてすべて詳細に述べることは不可能です。そのため、法令とは順序を変更してならべかえ、できるだけ重点的に述べることにしました。とくに注意したことは、厚生労働省の行政解釈を努めて紹介するようにしたことです。そのため企業の実務家や各種試験の受験者、またコンサルタントや経済団体、労働団体の方がたの参考になるのではないかと思います。
なお、本書をお読みになる場合には、とくに次のことに注意してください。
(1)常に労働安全衛生法令集を用意しておいて、関係条文をその都度全文読んでみること。
(2)法令の改正が頻繁であるから、必要な時点における正しい法条文を確認すること。
(3)「百聞は一見に如かず」という言葉もあるように、現物を見ることがもっともよく理解を助けるので、機械その他なるべく現物を見るようにすること。
以上の三点に留意してご覧いただけば、本書の内容もいく分か理解しやすいのではないかと思います。
本書は、とにかく対象範囲が広くて、しかも改正が頻繁に行われる労働安全衛生法の解説という困難な問題に取り組んだため、必ずしも会心の作というわけにもいきません。したがって、今後とも検討改善に努めていきたいと考えますので、ごべんたつのほどをお願いいたします。
井上 浩
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