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表紙

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人事・労務・給与担当者のための 賃金法規Q&A
産労総合研究所・編
B5判・403頁・定価 9,660円(税込)
ISBN978-4-86326-017-7

はしがき

わが国の人事・賃金制度は、大きな変化の時期を迎えています。
1990年代から導入が相次いでいる成果主義人事・賃金制度は、内容の質的変化を伴いつつ、新たな導入に踏み切る企業が増加しています。その一端として、管理職はもとより、一般社員までを対象とする年俸制を導入する企業も出現していますが、一方でサービス残業の摘発が相次ぎ、“名ばかり管理職”への残業代不払いも、大きな社会問題となっています。
また、法案こそ上程されなかったものの、ホワイトカラーエグゼンプションの法制化についての議論が活発に行われ、国会では、長時間残業に対する時間外割増率の引上げの審議が継続しています。

さらに、いわゆる雇用の多様化のもとで増加が著しいパートタイマーや派遣社員は、非正規社員自身の処遇のあり方のみならず、正社員との賃金格差の問題にも焦点をあてるものとなっています。2007年春闘では初の非正規共闘が注目されましたが、この余波を受けて最低賃金が大幅に引き上げられました。さらに2008年春闘では、非正規社員の賃上げが目玉の一つとなっています。また、均等法や高齢法の改正によって、賃金の男女差別や年齢差別の問題も新たにクローズアップされています。

このような情勢を受けて、企業の人事・労務・給与担当スタッフや労働組合の賃金・法規担当者は、賃金をめぐる広範かつ新たな法的知識が求められるようになっています。当研究所編集部にもさまざまな相談がよせられ、電話でのご回答はもとより、定期刊行誌の「Q&Aコーナー」や特集記事として取り上げてまいりました。
  すでに当研究所では、2003年に『賃金・人事相談Q&A』を発刊し、賃金・人事管理に関する諸問題にお答えしてきました。しかし、発刊から6年あまり経過し、先に述べたようなわが国の人事・賃金制度の大きな変化を受けて労働関係法規も大きく変わっており、多くの読者の皆さまから、新版刊行のご要望が寄せられております。

そこで今般、テーマを賃金法規にしぼり、「労務事情」および「人事実務(旧・賃金実務)」から実務に直結する約80問を精選したうえ、さらに、新たなテーマ60問を加えたほか、『賃金・人事相談Q&A』等からも賃金法規に関する基本テーマ約40問を現状にあわせて再編集し、賃金法規に関する182問を体系的にとりまとめ、新たに『賃金法規Q&A』と題して発行することといたしました。

本書は、企業や労働組合スタッフが日常業務において直面する賃金法規に関する諸問題について、労働事件を専門とする弁護士および労働法の専門家が、平易な文章で解決策を示したものです。個別事例の解決策にとどまらず、行政通達や裁判例を豊富に取り上げあげ、類似の事例にも応用できるよう、ていねいな解説をほどこしています。また、賃金法規に関する多くの問題を網羅しておりますので、本書を備えることにより、必ず解決の糸口が見つかるように構成しています。

なお、本書の編集・刊行にあたり、ご多忙にもかかわらず、ご執筆はもとより数々の貴重なアドバイスを賜りました先生方にこの欄をお借りして厚く御礼申し上げます。
本書が、企業の発展と社員の生活福祉の向上のために日夜奮闘しておられる実務家のみなさまの「問題解決」に役立つことを願ってやみません。

2008年3月
編 者

この書籍のもくじ

はしがき
キーワード検索・目次
執筆者プロフィール
凡例

1 賃金の決定
(1) 賃金の定義等
  Q1 労基法は、賃金についてどのような規定をおいているか
  Q2 休業保障や見舞金、保険給付等も賃金にあたるのか
  Q3 社内購買の実績で支給するボーナスや
     カフェテリアポイントの買上げは賃金か
  Q4 退職金相当額の自社株給付、賞与時の
     ストック・オプションの付与は可能か
(2) 採用・採用内定・試用期間
  Q5 採用内定辞退者にも内定時訓練手当を支給しなければならないか
  Q6 求人票の記載内容に基づいて賃金や昇給を請求できるか
  Q7 試用社員の自宅待機や本採用拒否に休業手当や予告手当の支払いは必要か
(3) 賃金の改定・決定
  Q8 定期昇給の凍結は、労働協約や労働慣行に反するか
  Q9 賃下げの労使交渉中に、管理職・非組合員に対する賃下げを実施できるか
  Q10 賃金交渉で、成果主義導入の受諾と妥結月実施等の条件付回答は可能か
  Q11 妥結が遅れても4月に遡及して賃上げをしなければならないか
  Q12 法定の休日・休暇の取得を理由に、賃上げのマイナス査定をしてよいか
  Q13 パートの時給の引下げと契約更新の拒否
  Q14 私傷病による職務変更の場合の賃金は
  Q15 「能力不足による賃金の引下げ」を行った場合の問題点は
  Q16 営業成績の悪い社員を販売委託契約者
     または完全歩合社員に切り替えたい
  Q17 事業再編を理由とした賃金体系の変更は可能か
  Q18 経営危機を乗り切るために賃金カットを実施したい
(4) 賃金と平等処遇
  Q19 改正パート労働法で、雇用形態による賃金差別は違法となったのか
  Q20 中高齢者や再雇用者の賃下げは年齢差別にあたるか
  Q21 外国人研修生・技能実習生の賃金は低くてもよいのか
  Q22 組合併存下で、一方組合が求める賃金差別にかかる人事資料の開示は必要か
  Q23 組合内少数派への賃金決定時の差別は不当労働行為にあたるか
  Q24 女性優遇の退職金制度や母性保護の賃金保障を廃止したい
  Q25 共働き女性は「世帯主」を対象とする手当の支給が受けられるか
  Q26 女性の昇進・昇格の遅れが男女差別とされるケースとは

2 賃金の支払いと控除
(1) 賃金の支払い
  Q27 賃金支払いの5原則とその例外
  Q28 口座振込みの実施義務、強制、一部振込、配偶者口座への振込み
  Q29 病気入院のために給料日に出社できない社員への支払方法
  Q30 心身症で失踪した社員に対する賃金・見舞金の支払い
  Q31 無断欠勤者への対応と未払賃金等の取扱い
  Q32 賃金締切日および支払日の変更
  Q33 賃金や賞与の一部を買物券(商品券)や外貨で支給できるか
(2) 賃金控除・相殺・差押え
  Q34 賃金の差押えと、子どもの養育費相当額の子ども名義口座への振込要請
  Q35 労使の覚書による労働組合費や福利厚生関連費等の賃金控除
  Q36 出向者の貸付金、労働組合費、単身赴任寮費等の控除
  Q37 従業員が会社に与えた損害を賃金等からの控除で返済させられるか
  Q38 災害義援金の天引き
(3) 賃金不払い、返還請求、減給処分
  Q39 過払いの家族手当の返還請求と養育費支払期間中の家族手当の支給要請
  Q40 少なく徴収した社宅使用料の差額の返還請求
  Q41 公的資格取得の費用補助と退職時の返還請求
  Q42 採用後の研修の義務づけと研修費用の返還
  Q43 不祥事による経営悪化で給料が遅配となったときの対処法
  Q44 秩序違反に対する減給処分と降格処分、マイナス査定
  Q45 遅刻3回で欠勤1日分の賃金カットは認められるか
  Q46 自宅待機・出勤停止処分による減給・無給とその間のアルバイト
(4) 争議行為・組合活動と賃金
  Q47 争議行為と賃金カットの範囲等
  Q48 ストライキによる不就労と賃金支払義務
  Q49 勤務時間中の労働組合活動と賃金支払義務
  Q50 三六協定締結拒否を理由とする過半数代表者への不利益取扱い
(5) 前借り・前払い、非常時払い
  Q51 妻の出産を理由とする前借りに応ずるべきか
  Q52 退職者による支払日前の賃金・退職金の支払請求
  Q53 災害を理由とする賃金支払期日前の支払要求
(6) 公民権保障と賃金の支払い
  Q54 投票による遅刻、および残業拒否への対応
  Q55 公民権の行使に対する賃金の支払義務は
  Q56 労働審判員として活動する時間に対する賃金の支払いは
  Q57 裁判員や検察審査員に選任されたときの賃金の扱い

3 平均賃金・休業手当・解雇予告手当
(1) 平均賃金
  Q58 平均賃金の計算方法
  Q59 育児短時間勤務者、育児時間取得者の平均賃金
  Q60 入社当日や入社後間もない社員の平均賃金
  Q61 出向して間もない出向社員の平均賃金
  Q62 出来高払いのある社員の平均賃金の扱い
(2) 休業手当、休業補償
  Q63 休業手当はどのようなときに支給しなければならないのか
  Q64 天災による操業停止と休業手当
  Q65 ワークシェアリングと休業手当
  Q66 他社の不祥事による従業員の休業に、手当を支払う義務はあるのか
  Q67 風雪による出勤不能者や早じまいに休業手当は必要か
  Q68 親会社のストライキに伴う不就労に休業手当は必要か
  Q69 パートタイマーや学生アルバイトの休業手当
  Q70 休職中の社員がリハビリ勤務で復職するときの賃金
  Q71 退職後も休業補償付加給付を継続するのか
  Q72 月給制社員の交通事故による休業と自動車保険からの給付分の戻し入れ
(3) 解雇と解雇予告手当
  Q73 解雇予告期間終了日までの出勤停止処分
  Q74 パートの解雇予告手当は労働日数比例でよいか
  Q75 解雇予告期間中の休業日の賃金保障
  Q76 解雇予告手当と貸付金の相殺は可能か

4 諸手当管理と、時間外・休日・休暇の賃金
(1) 諸手当管理
  Q77 手当を廃止する場合の留意点
  Q78 度重なる通勤手当制度の不利益変更が認められるか
  Q79 海外赴任中の出産休暇と滞在手当
  Q80 住宅手当の支払方法と割増賃金の算定基礎賃金
  Q81 家族数を基礎に支給される地域手当、都市手当、燃料手当と割増賃金の算定基礎
(2) 時間外・休日・深夜労働と割増賃金
  Q82 時間外労働の算定と「通常の労働時間又は労働日の賃金」
  Q83 割増賃金の算定基礎賃金から除外される賃金
  Q84 パート等の時給契約者に対する時間外・休日割増賃金の支払義務、割増賃金の定額払い
  Q85 完全月給制での法内超勤の扱い
  Q86 定額の残業手当を支給する旨の労働協約の効力
  Q87 時間外労働の代償休暇(代休)振替や端数時間の翌月繰越し
  Q88 休日労働割増率の変更手続と留意点
  Q89 遅刻および半日年休と時間外労働
  Q90 時間外に行われる研修には割増賃金を支払わなければならないか
  Q91 「自営業者」と「労働者」の差異と割増賃金等の取扱いは
  Q92 歩合給を導入した場合の割増賃金の算定方法は
(3) 事業場外労働、変形労働時間、フレックス
  Q93 事業場外労働みなし制の場合、割増賃金はどう考えればよいか
  Q94 外勤者に支給する時間外労働手当込みの営業手当
  Q95 変形労働時間制における時間外賃金の取扱いは
  Q96 1年単位の変形労働時間制勤務者の退職・採用と時間外労働の精算
  Q97 フレックスタイム制社員の時間外労働の端数処理および出張業務
(4) 年休・代休・休日振替と賃金
  Q98 精皆勤手当で年休取得日を欠勤扱いすることは違法か
  Q99 出来高給(歩合給)が混在する社員の年休中の賃金の計算
  Q100 年休取得者に出勤させた場合の休日割増賃金
  Q101 Eメールによる退職申し出・未消化年休の請求を承認し、賃金を支給すべきか
  Q102 年休を一括取得した退職予定者の賃金からの外勤手当・通勤手当の控除
  Q103 介護短時間勤務中の年休取得および介護休業中の計画年休と賃金
  Q104 定年退職者の年休買上げと定年後再雇用者の年休
  Q105 休日の振替と時間外労働の取扱い
  Q106 特定した振替休日に休めなかった場合
  Q107 振替休日の半日付与は可能か
  Q108 年休・代休未消化に賃金支払いの義務はあるか
(5) 宿日直手当、呼出・待機手当、仮眠時間
  Q109 宿日直手当の決め方
  Q110 呼出待機日の手当と、実際の勤務に対する賃金支払方法
  Q111 休日の宿直および呼出待機に対する手当
  Q112 仮眠時間の賃金と付加金・遅延損害金

5 年俸制・役職者の賃金
(1) 年俸制
  Q113 ボーナス・諸手当や残業代込みの年俸制の契約社員を採用したい
  Q114 年俸制社員の退職に際してのボーナス分の精算
  Q115 年俸制社員の欠勤控除や残業手当の計算
  Q116 年俸制を導入した場合の時間外割増賃金の支払い
  Q117 年度途中の降職で、年俸を途中で引き下げられるか
  Q118 年俸制の契約社員の退職と賞与
  Q119 年俸制社員の賞与と割増賃金の算定基礎
  Q120 年俸額を一方的に減額することは可能か
  Q121 年俸における賞与をストック・オプションで代替できるか
(2) 役職者、管理・監督者
  Q122 労働時間、休憩・休日規定の適用が除外される管理監督者とは
  Q123 管理監督者に深夜割増賃金を支払わなければならないか
  Q124 退職する役職者が賃金返上分の返還を求めてきたが
  Q125 役職手当の改定と周知方法

6 賞与・一時金
  Q126 賃金規程の定めと賞与の支給義務
  Q127 業績が悪化しても労働協約に基づく賞与支給義務があるか
  Q128 業務災害による休業者にも賞与を支給しなければならないか
  Q129 年間協定締結後の支給内容の変更
  Q130 賞与協定未妥結と内払いの可否
  Q131 賞与の算定基礎賃金の変更を受諾するまで賞与を支給しなくてもよいか
  Q132 賞与の在籍者払いの限界
  Q133 支給日の遅れと在籍条項
  Q134 賞与支給日の休業者(産休・育休・私傷病休職者)への賞与不支給の取扱い
  Q135 定年到達により嘱託勤務に移行した従業員にも賞与の支給義務があるか
  Q136 事業所移転に伴う通勤不能者に賞与の支給日在籍要件を適用できるか
  Q137 賞与と欠勤控除
  Q138 法律上認められた休暇取得を理由とする賞与の控除
  Q139 賞与からの減給制裁
  Q140 引継ぎもせずに年休を取得している退職予定者には賞与を減額支給してもいいか
  Q141 賞与(サイニングボーナス)の返還約束の有効性
  Q142 新入社員の賞与を分割支給して受給直後の退職を防ぎ、返還義務を定めたい

7 退職金・年金
  Q143 退職金制度の設置義務
  Q144 退職金の支給対象者
  Q145 退職金からの貸付金の控除
  Q146 規定上の支払い日以前の退職金支払請求
  Q147 退職金の支払時期をどの程度延ばせるか
  Q148 相続人に争いのある場合の死亡退職金
  Q149 本人死亡の場合の退職金受給権者と支給順位
  Q150 死亡退職金の金融業者への譲渡
  Q151 外部積立の過不足と、分割払いや小切手での支払い
  Q152 勤務延長と退職金の繰延支給等
  Q153 懲戒解雇と退職金の不支給
  Q154 懲戒解雇該当者の依願退職と退職金
  Q155 退職金支払日の特定
  Q156 早期退職優遇制度の適用要件
  Q157 失踪した従業員の退職金
  Q158 倒産と分割支払い中の退職金
  Q159 将来支払われる退職金の譲渡
  Q160 競業避止義務違反と退職金の不支給・減額
  Q161 団体定期保険加入と従業員の同意
  Q162 成年後見人に対する退職金の支払い
  Q163 破産管財人による解雇と退職金
  Q164 退職金と女性差別、均等待遇
  Q165 会社合併と退職金協定の破棄
  Q166 退職届提出後の不出勤と退職金の不支給
  Q167 職務変更・降職と退職金算定基礎賃金の減額
  Q168 退職金相当額の自社株給付や、賞与へのストック・オプション付与は可能か
  Q169 退職金制度の不利益変更
  Q170 割増退職金と自社融資残高の相殺
  Q171 運用の悪化を理由に年金受給者の年金額を減額できるか
  Q172 適格年金廃止後の年金受給者の扱い
  Q173 自社年金改廃における受給者への対応は
  Q174 退職金のポイント制移行による差額分の補償は
  Q175 早期退職を会社が承認しなかった者に対し、割増退職金を支払う義務はあるか

8 その他
(1) 関係書類の作成・保存・提出
  Q176 労基法上作成義務のある賃金関係書類と磁気ディスクでの作成および保存期間
  Q177 人事考課の基準や考課結果の開示要求への対応は
  Q178 考課結果開示の要求にはどう対応すればよいか
(2) 端数計算
  Q179 15分単位の賃金計算や過払い分の相殺は違法か
  Q180 賃金計算期間途中で賃金減額を行う場合、留意することは
(3) その他
  Q181 解雇期間中の中間収入は控除できるか
  Q182 賃金請求権の時効と時効の中断事由

 

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