産労総合研究所
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大学のキャリア支援 ―実践事例と省察―

目次

序論…1

1.本書のねらいと特色…1
2.大学におけるキャリア支援:その背景…2
キャリア支援とは…3
政策的な要請にこたえるためのキャリア支援…4
入学者の確保のためのキャリア支援…7
企業側の要請にこたえるためのキャリア支援…8
  「動けない学生」への対応としてのキャリア支援…13
権利保障としてのキャリア支援…16
3.本書の構成…19

第1章 大学におけるキャリア支援:その動向…24

1.課題設定…24
キャリア支援・キャリア教育の導入状況…26
キャリア支援・キャリア教育の方針と組織体制への注目…27
考察の素材…29
アンケート調査の概要…30
2.キャリア・キャリア形成支援・キャリア教育…32
キャリア教育の推進に関する総合的調査研究協力者会議の見解…32
川崎友嗣の見解…34
国立大学協会教育・学生委員会の見解…35
正課科目・正課外プログラムと組織体制…36
3.キャリア支援・キャリア教育と職業選択の関係…37
具体的な職業選択は早期に行うのが望ましいか…37
早期に具体的な職業を定めることの危うさ…40
  「やりたいこと」という脅迫観念…41
拡げてから絞る…44
4.キャリア支援・キャリア教育と学部教育…45
学部教育とキャリア支援・キャリア教育は切り離せるか…45
進路・就職は,学業や課外活動を含めた学生生活の集大成が問われる:
立命館大学の事例…46
5.低学年からのキャリア支援・キャリア教育の組織体制…49
専任教員の関与は限定的…49
国公立大学と私立大学:就職部の歴史の違い…50
キャリア支援・キャリア教育の担い手…53
キャリア教育科目・プログラムの担当者…55
キャリア教育科目・プログラム実施上の困難…57
キャリア支援・キャリア教育と学部教育との関係を再び考える…61
6.効果的なキャリア支援・キャリア教育とは…62
キャリア支援・キャリア教育は必要ないか…63
入学時からの動機づけが重要…64
学びの基礎の修得…67
専任教員の関与が重要…69
学生がみずから主体的に考え,行動し,他者に働きかける機会への支援…70
現場体験と学びの相互関連…71
キャリアセンターの役割…72

第2章 正課科目を通じたキャリア支援:先進大学の実践…77

1.はじめに…77
2.大学改革の連続である武蔵野大学…80
仏教精神を根幹とし,人格教育を目指した大学…80
法人理事会がリードした大学改革…81
3.正課科目を通じたキャリア支援の取り組み開始の背景…82
キャリア開発に取り組んだ3つの契機…82
事務職員の提案したキャリア開発が推進できた背景…86
4.キャリア開発プロジェクトを推進する体制…88
柔軟で機動的に展開できる専門委員会の設置…88
キャリア開発科目群の再編を推進したキャリア関連科目専門委員会…91
5.キャリア開発科目群の展開と検証システムの構築…93
キャリア開発科目群の教育課程における位置づけ…93
キャリア開発科目群の体系と内容…95
キャリア開発の効果を検証するシステムの構築…97
キャリア開発科目群の検証の結果明らかになった新たな課題…99
新たな課題に対する推定原因と対策…102
  「社会的な強み」の育成に結びつく授業方法の開発…103
自己効力感を高め,積極的な行動に結びつけことができる授業の実施…105
5タイプのグループワークを取り入れた授業の検証結果…109
  「自己の探求T」を受けて「とりあえずやってみよう」と考え始めた学生…111
6.キャリア開発科目群の今後の展開…113
これからの社会におけるEmployability…113
産業界の,高等教育に対する期待とキャリア教育…114
武蔵野大学がかかえる課題…115
7.結びにかえて…116

第3章 正課外のキャリア支援: 学生参画によるキャリア支援の実践…124

1.はじめに…124
本章の概要…124
キャリア支援の現場の概要説明…125
2.キャリアアドバイザーとしての取り組み…129
学部専属のキャリアアドバイザーの担当業務…129
1年目の試み(2003年度)…129
1年目の試みをふりかえって
〜キャリアアドバイザーとしての学びと課題〜…133
2年目の試み(2004年度)…134
【事例】上級生による新入生のための履修相談会…135
【その他の事例】学生による自主的な活動…138
2年間の試みをふりかえって…139
3.キャリアセンターにおける取り組み…140
学部・学年を超えた,新たな学生参画のキャリア支援へのチャレンジ…140
【事例】新入生を対象とした合宿型セミナー…141
【事例】2日目「大学生活を考えるディスカッション」…142
これまでの試みをふりかえって…144
4.学生参画のキャリア支援に取り組む…145
学生参画のキャリア支援にどうかかわるか…145
学生参画の中心となる学生サポーターの育成…145
サポーターとしての役割を意識づける…146
学生サポーターにチャレンジの場をつくる…147
学生サポーターの意見を真剣に受け止める…148
5.おわりに…149
学生参画によるキャリア支援に必要なこと…149
今後の課題…150

第4章 垣根を越えたキャリア支援: 高大連携型のキャリア支援の実践…152

1.はじめに…152
課題設定…152
千葉黎明高等学校の概要…154
継続的な交流活動…154
2.交流活動の展開と高校側にとっての意義…156
交流活動のはじまり:進路総合ガイダンス…156
進路総合ガイダンスにおける大学生主催プログラム…158
進路総合ガイダンス時の特別進学クラスとの交流プログラム…159
広い世界を知る:高校側のねらいと効果…159
生徒のキャンパス訪問…164
生徒の進路意識と進路決定…166
高校のキャリア教育の中での交流活動の位置づけ…168
生徒の感想…171
3.大学側にとっての交流活動の意義…174
企画を担うことによる気づき…174
相手の立場に立つ発想…179
自分の過去を振り返る…181
4.交流活動の継承の難しさと伏流する課題…183
継承の困難…183
  「未知」に飛び込めない大学生…185
  「未知」に飛び込むおもしろさ…187
継承という課題と育てるという課題…189

第5章 学生へのキャリア支援:期待と危惧と…193

はじめに…193
1.キャリア支援ブームの中で復権する様々な教育…194
  (1)就職技法教育…194
  (2)適職選択教育…195
  (3)自己理解教育…195
  (4)職業知識教育…195
  (5)職業能力教育…196
  (6)職業倫理教育…196
  (7)積極態度教育…196
2.試行錯誤の中のキャリア教育の問題点…197
  (1)就職技法偏重…197
  (2)安易な適職選択…197
  (3)視野を狭める自己分析…198
  (4)物見遊山気分の職業知識教育…198
  (5)続く職業能力教育べっ視…198
  (6)本人を責める職業倫理教育…199
  (7)狭義のキャリア教育ではできない積極態度教育…199
3.学校は,本来,キャリア支援をする機関である…199
4.学校の熱意は,地域が知っている…201
5.狭義の就職・進学技法伝授の前倒しにあらず…203
6.職場体験・インターンシップは物見遊山ではない…205
7.キャリア教育の教壇に立つ教員,職業人,先輩の話の「質」に問題…207
8.職業世界の知識もないものが職業観育成の支援ができるのか…209
9.視野を狭めかねない,適性検査や目標早期決定への脅迫…211
10.「自由に生きろ」と言うのも無責任…212
11.「厳しさ」を教えることが「優しさ」…214
12.キャリアデザインは人生の仮説検証を教える…216
13.様々な事件がキャリア観を変え能力を試し育てる…218
14.素人談義でのキャリア支援は危険…220
15.教員が育っていない,変わろうとしないなら
キャリア支援は美辞に終わる…222
16.産業振興や健全な企業の成長なくしてキャリア支援なし…224
17.キャリア支援は正課のスパイス, 業務改善の道具
   ……垣根を超えた「キャリア学習」の運動が必要…226

あとがき…230