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企業の実務家が考えた
「新・日本型人事制度」のつくり方
人事の日本型スタンダードを創る会・編
B5判変形(CD-ROM付)・157頁・本体価格 2,100円
ISBN 4-87913-870-3 C2034

はじめに

日本企業を取り巻く経済・経営環境は大きく変化している。
経済のグローバル化とボーダレス化は、国際レベルでのコスト競争を加速し、それまで、わが国の活力の源泉であった製造業の海外移転、第3次産業へのシフトや付加価値競争への転換がすすめられている。また、わが国の急激な少子高齢化も、経済競争力に大きな影響を及ぼしている。
さらに、働く側にも大きな変化がみられる。働く意識、求める働き方は多様化し、労働市場(人材)の流動化や雇用形態の多様化は、企業経営の方向性を左右するものとなっている。
これらの環境変化により、わが国では企業経営の考え方や手法、人事・賃金管理の方法が新たな視点で捉え直されてきた。すでに20世紀末ごろから、わが国の従来型の人事・賃金管理から脱し、「成果主義人事」「グローバル化に対応できる人事システム」への移行や、職務・役割の要素を取り入れた人事・賃金制度の導入が進められていることは周知のとおりである。
こうした背景を受け、今野浩一郎氏(学習院大学経済学部教授座長)、企業の人事担当者4名のメンバーからなる「人事の日本型スタンダードを創る会」では、2002年2月よりこれからの日本企業における人事制度のあり方の議論をすすめてきた。本書は、その内容をまとめたもので、とくに中堅・中小企業を念頭に、「ゼロベースから人事制度を構築する」ために必要なポイントを、基本的考え方と実際の設計ステップから整理したものである。
各社が急激な環境変化のなかで打ち出そうとする経営のミッションは多様であり、そのミッションを実現するための人事制度も多様なあり方がありうる。
本書では、明確な経営ミッションに基づく、経営成果につながる人事管理の方向性を「社員に求めることを明確にした人事管理」「高付加価値を生む人材の確保・活用を実現する人事管理」として捉えているが、これはいま、まさにあらゆる企業に求められている方向性であると考える。
本書を、「個性的な」経営ミッションを受けて、「個性的な」人事制度の構築を考える、すべての人事スタッフのテキストとして活用していただければ幸いである。
なお、本書は産労総合研究所が発行した「職務・役割人事制度構築・運用ハンドブック」から抜粋したものである。

2003年12月
「人事の日本型スタンダードを創る会