一方、レクを通じて社内コミュニケーションの促進を図ることが難しい職場では、従業員同士の対面あるいは非対面(通信媒体)によってコミュニケーションを図る例もみられるようになりました。
従業員同士の対面形式による例としては、社内コンテスト(技術コンテスト、職場の安全環境提案コンテスト、業務企画提案コンテストなど)や職場単位での地域社会貢献活動、終業後の職場交流会などがあります。これに対し、非対面形式による例としては、社内LANを活用した従業員同士あるいは従業員と経営トップとの意見や情報交換のための社内専用掲示板の開設、社内提案制度など、さまざまな社内コミュニケーションの例があります。
職場での一体感を実現するうえでは、どちらかというと従業員同士の対面形式のほうが、参加者同士が実際に出会って、同じ時間や行動を共にすることで、その後の話題も深まり、一体感の醸成につながると思われます。
また、今日では、社会貢献や自然環境など社会的な課題をテーマに社内公募によるイベントを企画することも、職場単位を超えて従業員の一体感を高めるきっかけになるといえます。
さらにイベントを実行するうえでは、各職場の取りまとめ役を決めておくことも必要となる場合もありますので、職場ごとの担当従業員もしくは職場の所属長がその役割を担うのか、あるいは、取りまとめ役の選出が難しい場合は、人事部門が中心になって取りまとめるのかを検討しておく必要があります。
以上のように、職場レクやイベントを通じた社内コミュニケーションの促進方法を紹介しましたが、これ以外の手法もみられます。
たとえば、職場の5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)運動も兼ねて、毎月の給与支払日に、各職場のライン管理者が主導となって従業員と共に清掃を行ったり、5S運動コンテストとして職場単位で評価することで表彰や報奨を授与するなど、それらの活動を通じて社内コミュニケーションや作業能率の改善を図る例があります。また、事務部門における職場のレイアウトの変更(たとえば、従業員のデスクを仕切るパーティションの廃止など)を行って、従業員同士の顔が見えるように改善した例もあります。
このように、職場環境を見直すことで、働きやすい作業環境が実現できれば、社内コミュニケーションだけでなく、従業員の作業遂行上のストレス軽減が実現できるものと思われます。また、その結果、仕事に充てる時間の有効活用にも寄与する可能性もありますので、従業員の仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現にも貢献するものといえます。(企業福祉・共済総合研究所 秋谷貴洋)
労務事情 2008年2月15日号掲載