時系列に(時間を追って)集められたデータについて、ある時点の水準を基準値(=100)として表したものを「指数」といいます。「毎勤」では、現在平成17年(2005年)平均が基準とされています。たとえば本年(2007年)6月の現金給与総額は実額で465,730円ですが、指数では103.7とされています。これは、465,730円を2005年平均の現金給与総額で割って100を乗じて算出されます。実はこの基準値がいくらであるのかは公表されていませんが(注)、465,730円を1.037で割って得られる額(449,113円)前後の数値であろうことはわかります。
指数での表現は、基準年と比較してどれくらいの変化があったのかが直感的にわかるなど、時系列比較をするときに大変便利です。実額では桁数の多い数値を、指数では3桁(小数点下を加えて4桁)の数値として扱うことができるのも魅力的です。「毎勤」では、時系列の変化をみる場合は指数を用いることが前提とされています。
一方、統計調査であることに伴う種々の修正が、指数について施されます。指数が訂正される要因としては、主に次の4つくらいのものがあります。ただし、ここでの意図は、具体的な訂正の方法を解説しようとするわけではなく、訂正が必要とされる要因と訂正のおおまかな方法を紹介することを通じて、指数の値は結構訂正されるので、注意が必要だということを知っていただきたいという点にあります。それ以上に関心のある方は、「毎勤」の「年報」や厚生労働省のホームページなどの解説をご覧ください。
1.基準年の改訂…おおむね5年ごとに指数の基準年が更新されることに伴う訂正があります。たとえば2000年が基準年であったものが2005年の基準に更新されれば、2000年=100から2005年=100となり、当然指数の値は遡って訂正されます。
2.抽出換えに伴うギャップ修正…「毎勤」の調査対象事業所は、30人以上規模についてはおおむね3年間は同じ事業所に固定され、その後変更(抽出換え)になります。その際どうしても結果にギャップが発生します。このため1カ月だけ従来の対象事業所と新しい対象事業所とを同時に調査集計し、両者のギャップを用いて指数が遡って訂正されます。
3.働く人の産業構成の変化によるギャップ修正…「毎勤」では対象事業所が3年間程度固定されることから、雇用者の産業構成が徐々に実態から離れていくことになり、そのことが雇用者をウエイトとして加重平均により求められる産業計などの数値にギャップを生じさせることとなります。このギャップについては、ある期間を通じて徐々に蓄積されたものと考えられることから、新旧のギャップを前回訂正からの期間に万遍なく少しずつ埋めていくように指数が訂正されます。
4.季節調整済み指数…前回紹介しました季節調整指数については、最新年のデータを加えて季節調整のやり直しが行われることも、指数が訂正される要因であるといえます。原則として、毎年1月分のデータ発表時にやり直された季節調整値が発表されます。