季節調整の方法には、いろいろなものが開発されていますが、現在わが国で一般的に使用されているのは、米国のセンサス局において開発された「センサス局法」と呼ばれるものです。基本は年周期を均すことですから、現数値を12カ月移動平均したもの(注)がベースになっています。こうして算出された結果が季節的変動を除去した数値、すなわち季節調整値です。この季節調整値は、賃金、労働時間といった「毎月勤労統計調査」のデータだけではなく、雇用や失業率を始め経済社会的な各種統計では大いに活躍しています。
とはいえ、最近の賃金は季節調整値でみてほぼ同水準で推移しており、せっかくの季節調整の作業も虚しく感じられるくらいです。
(注)たとえば5月であれば、「前年10月〜本年9月の平均」と「前年11月〜本年10月の平均」とを平均したものになります。
(労働政策研究・研修機構 主席統括研究員 浅尾裕)
賃金事情 2007年9月20日号掲載