なぜ目標管理がうまくいかないのか

書籍概要

なぜ目標管理がうまくいかないのか

■梅津 敏裕・著
■A5判・205頁
■本体価格 1,300円
■ISBN 978-4-87913-812-5 C2034
■発行日 2002年6月

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目次

  • はじめに
  • 第1章 目標管理の真の目的とは
    • 1. 目標管理導入の理由と現状
    • 2. 根本的な間違いとは
    • 3. 人事評価制度における目標管理の位置付け
  • 第2章 事務・間接部門の目標管理の成否は全社目標管理の成否を担う
    • 1. 事務・間接部門の目標とは何か
    •  (1)顧客とは誰か
    •  (2)顧客満足とは何か
    • 2.目標設定の在り方
    •  ・これを間違えると、無意味な活動となる
    • 3.事務・間接部門にとって必要な利益の確保とは
  • 第3章 何故、事務・間接部門の目標設定は難しいのか
    • 1. 目標設定を難しくする6つの理由
    • 2.6つの理由の背景
  • 第4章 事務・間接部門の目標設定を適切に行う為の方法
    • 1. テーマ設定の在り方
    • 2.目標の数値化について
    • 3.ライン部門に匹敵する企業収益との連結の仕方
    • 4.社員の能力レベルに合わせて目棲を与える方法
    • 5.改善・改革は自己の業務の喪失につながるという危慎回避の方法
    • 6.業務負荷へのバランス調整への配慮
  • 第5章 事務・間接部門の目標設定の事例研究
    • 1. 事務・間接部門の目標分類
    • 2.目標設定事例1 (社内体制の充実強化に関する事例)
    •  (1)事例で設定された目標のどこが悪いのか
    •  (2)目標設定を甘くした理由
    • 3.目標設定事例2 (コスト削減や事務作業の合理化に関する書例)
    • 4.各種目標設定実例に対する好ましいゴールモデル
  • 第6章 実績評価を正しく行う為の条件
    • 1. 与えられた目標が明確であること
    • 2.評価基準が適切であること
    • 3.評価者の評価力水準調整のポイント
  • 第7章 事務・間接部門の目標管理を成功させる為の体制整備
    • 1. テーマ選定から業績評価までの各プロセスでの重要事項
    • 2.推進体制が機能する為の条件と体制作り
    • 3.使用する管理用具の在り方
    • 4.全体の進捗コントロールの在り方
    •  4-1.目標設定時のコントロール
    •  4-2.中間チェック段階でのコントロール
    •  4-3.実績評価時のコントロール
  • 第8章 事務・間接部門の目標管理を上手に行う為の重要事項
    • 1. 目標管理の基本精神
    • 2.マインド変革の為に
  • 第9章 事務・間接部門の目標管理が正しく運営される為の総合評価
  • 第10章 目標管理システムを完壁に機能させる為の人事関連諸制度の在り
    • 1. 資格制度について
    • 2.人事考課制度について
    • 3. 教育制度について
    • 4.報酬制度について
  • 目標管理の為の信条
  • 目標管理研修プログラム

はじめに

1989年のバブル崩壊以後、今日に至るまで、日本経済は稀に見る長期の不況にあえいでいる。
この間、逆に長期に亘って反映を謳歌した米国経済も、21世紀に入り、リセッション(景気後退)を余儀なくされ、最近やっと景気の底をうったといわれるもののまだまだ本格的な立ち上りについては不透明感が強い。
日本経済の立て直しを目指し、構造改革が現在進捗中であるが、その成果が現れ、経済が本格的な復活を遂げる段階を迎えるまでには、なお数年以上を要するであろう。
この様な中、あらゆる業種に於いて、企業の吸収・合併等による事業の再編や、スリム化等いわゆるリストラクチャリングが急速に進められつつある。
まさに21世紀は、そのスタートから誠に厳しい勝ち残り戦に企業は突入したという感がある。
企業が、この様な中いわゆるゴーイングコンサーン(継続企業)として存続する為の条件は、基本的に次の3つであろう。
1.自社の持つ其の強味を見極め、その力を発揮するにふさわしい事業分野にフォーカスして経営資本の投入を行うこと
2.環境変化に追随できるハイスピードマネジメント体制を創り上げること
3.ハイブロダクティビテイ(高生産性)の経営組織を構築すること
1は、経営戦略的テーマであり、2及び3は経営体質強化に向けてのテーマである。
本書は、2及び3のテーマに向けての取り組みについてその具体的取組み方を述べたものである。
このための有力なマネジメント手法としては、次々と新しい切り口の手法が開発されてきたが、それ等を子細に見れば、過去に於いて実施されてきた基本手法と、根本に於いては、何ら変わっていないことが解る。
その根拠となる基本的な経営管理手法とは、QC、VA/VE、IE、ORとMBOの5つであると考える。新手法は、その内容にいくつかの要素を加えたり、運営上の仕組みをより精緻にして加えたものに過ぎない。
本書は、これ等基本手法の中でも、特に企業業績に直結した手法としてのMBO(以後、目標管理として表わす)についてまとめたものである。
目標管理の歴史は、比較的新しい。
日本でも、目標管理が大企業を中心として導入されたのは、1970年代に入ってからである。
P.F.ドラッカー氏もその著「The Practice of Management(日本語訳:現代の経営)」の中で、 事業が成果をあげる為には、一つ一つの仕事を、事業全体の目標に向ける事が必要である。
とし、目標によるマネジメントの重要性を述べている。
本書の中で目標管理に関する論述は、20数頁(原書では16頁)にしか過ぎないが、この短文の中に目標管理の基本は充分に網羅されていると思われる。
今日、大企業はもとより、中堅中小企業に至るまで、目標管理を導入している企業は実に多い。
導入していない企業の方が少ないとさえ言える状況である。
しかしながら、ドラッカー氏が述べた目標管理の真髄を実践していると言い切れる企業は極めて少ないのが実状ではないだろうか。 筆者も、長年に亘り一部上場企業から、中小企業に至るまで目標管理の実践面の御支援をしてきたが、大半の導入済み企業に於いて、その内容は、ドラッカー氏の述べた基本とは大変なずれを生じているものであった。
ドラッカー氏は本書の中で、目標管理を、自己管理を通じて実践する事の効用を力説している。そして目標管理について次のように結論付けている。

『目標と自己管理によるマネジメントは、まさにマネジメントの哲学と呼んでもよいであろう』
(Management by objectives and self-control may legitimately be called a “philosophy” of management.)

この言葉の意味するところは深甚である。
マネジメントの哲学と呼ぶ以上、決して暖味な取り組みであって良い訳が無いのである。
この本に記されたような意味で、真にマネジメントの哲学という信念の基に、目標管理に取組んでいる企業は一体何社あるであろうか?
私が本書で著したかった第一の点は、目標管理をこの様な視座で捉え、いかにきちんと取り組むべきかを述べる事であった。 そして、第二の点として、本書で著したかったのは、この目標管理の展開に於いて、従来取扱いが難しいとの認識と、苦労して取組んでもその効果は小さいとの認識から、とかく軽くあしらわれてきた『事務・間接部門に於ける目標管理のあり方』について正しい認識を持って欲しいということであった。
世に目標管理に関する本は今日に至るまで数限りなく出版されてきているが、残念なことに、事務・間接部門での取組み方に特化した本は、大書店で調べても皆無に近いものであった。
事務・間接部門で目標管理を行うことの真の意義と、その効果的な進め方を企業トップ並びに経営管理者の方々に是非ともきちんと認識して貰いたいということが本書の目的である。
本書を通じ、筆者が過去、様々な企業でコンサルティングに従事した経験の中で見出した事務・間接部門の目標管理実行上の問題点については、ほぼ解決策を網羅したはずである。
本書の内容は、ただ事務・間接部門だけに通用するものではなく営業その他の直接部門に於いても、必ずや役立つものと考える。 本書が既に目標管理を推進中の企業の問題解決に紫がり、又、これから導入を考えておられる企業に於いて、その経営効率化の為に少しでもお役立ちできれば、これに優る喜びはない。

2002年6月吉日
梅津 敏裕

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