介護保険施設・事業所のための
〈新人職員〉教育研修プログラム・レシピ

書籍概要

86326-213

介護施設の教育研修が紹介されている従来の本では、その概要は書かれていても、具体的な進め方等が示されていないので、そのまま使うことができませんでした。そこで本書では、10年間にわたって介護現場で行われてきた研修の実際を紹介し、研修にあたってすぐに使えるように作成しています。介護施設の教育研修システムを把握し、改善・改革の手掛かりにして下さい。

■河内 正広・著
■B5判/346頁
■本体価格 6,400円
■ISBN 978-4-86326-213-3 C3047
■発行日 2016年2月24日

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目次

  • はじめに―高齢者の幸せ(福祉)はケア職者が握っている―
  • 本書の特徴と使い方~読む本から使える本へ~
    • カワウチ流研修プログラム・レシピの内容
      • (1)教育研修の基本姿勢(理念)
      • (2)教育研修プログラム・レシピの特徴
      • (3)教育研修プログラム・レシピの構造
      • (4)教育研修プログラム・レシピの進め方のポイント
    • カワウチ流教育研修プログラム・レシピ実施上の注意点
      • (1)エクササイズを進める際の注意点
      • (2)教育研修の問題点の解決策
  • 序 章 高齢者ケア職者の教育研修システム(全体構造)
    • 教育研修体系の一般的理論
    • 高齢者ケア施設の教育研修システム(体系)の実例
    • 階層別教育研修プログラムの実例
  • 第1章  <本編>新人職員オリエンテーション研修 プログラム・レシピ(4月実施)
    • 新人職員オリエンテーション 全体ガイド
    • プログラム・レシピ《1》 新人職員交流「お互いを知り合おう」
    • プログラム・レシピ《2》 マナーと仕事の基本
      • (1)サービス提供のポイント
      • (2)具体的な基本マナー
      • (3)職場での基本マナーと仕事上の注意点
      • (4)私の仕事術(ケア職者の基本的思考)
    • プログラム・レシピ《3》「1年間の目標設定」とアンケート
    • 第1章のおわりに「プログラムの時間割」
  • 第2章  <配布資料編>新人職員オリエンテーション研修 プログラム・レシピ(4月実施)
    • 新人職員オリエンテーション 全体ガイド
    • 新人職員オリエンテーション研修 テキスト
    • 小冊子「出会いのこころみ」
    • 身だしなみチェック表
    • 敬語のエクササイズ(質問票・回答例)
    • 1年間の目標設定票
    • 1年間の目標設定事例
    • 新人職員オリエンテーション研修 受講者アンケート
  • 第3章  <本編>第1回 新人職員フォローアップ研修 プログラム・レシピ(6月実施)
    • 新人職員フォローアップ研修 ガイド
    • プログラム・レシピ《1》 マナーと介助技術の再確認
    • プログラム・レシピ《2》 不明用語の抽出とまとめ
    • プログラム・レシピ《3》 仕事上の「思い」を語る
    • プログラム・レシピ《4》 4月~6月の目標設定の自己評価およびこれからの目標の再設定とアンケート
    • 第3章のおわりに「プログラムの時間割」
  • 第4章  <配布資料編>第1回 新人職員フォローアップ研修 プログラム・レシピ(6月実施)
    • 新人職員フォローアップ研修 ガイド
    • マナー力テスト 質問票
    • マナー力テスト 回答票
    • 介助技術についての質問・回答票(DVD)
    • DVD「移動・移乗介助技術」回答事例
    • 入社してから分からなかった言葉、用語の抽出
    • 不明用語の一覧表(アイウエオ順)
    • 入社してから3カ月あまり、心の内を表現しよう
    • 「入社してから感じたこと、悩んだこと」の回答事例
    • 4月~6月の目標の自己評価票
    • これから(7月~3月)の目標の再設定
    • 「これから(7月~3月)の目標の再設定」回答事例
    • 第1回 新人職員フォローアップ研修 受講者アンケート
  • 第5章  <本編>第2回 新人職員フォローアップ研修 プログラム・レシピ(10月実施)
    • 第2回 新人職員フォローアップ研修 ガイド
    • プログラム・レシピ《1》ケア職の周辺領域の知識・技術を学ぶ
      • (1)医学・看護の基本知識
      • (2)薬の基本知識
      • (3)「新人職員のための不明用語解説一覧」の配布
    • プログラム・レシピ《2》ケア業務の自己診断
      • (1)業務基礎力の自己診断
      • (2)介助力の自己診断
    • プログラム・レシピ《3》コミュニケーションの基本スキル
      • (1)会話の構成要素
      • (2)コミュニケーションスキルの基本
      • (3)オウム返し、感情の反射、要約、明確化のスキル
    • プログラム・レシピ《4》 7月~9月の目標設定の自己評価と10月~3月の目標の再設定およびアンケート
      • (1)7月~9月の目標の自己評価
      • (2)これから(10月~3月)の目標の再設定
      • (3)第2回 新人職員フォローアップ研修 受講者アンケート
    • 第5章のおわりに「プログラムの時間割」
  • 第6章  <配布資料編>第2回 新人職員フォローアップ研修 プログラム・レシピ(10月実施)
    • 第2回 新人職員フォローアップ研修 ガイド
    • 医学知識:「高齢者の症状や状態から疑われる疾患」
    • テキスト 薬の取り扱いの基本
    • 新人職員のための不明用語解説一覧
    • 業務基礎力の自己診断票・業務基礎力の自己診断評価図
    • 介助力自己診断票・介助力自己診断評価図
    • テキスト コミュニケーションの基本スキル
      • (1)会話の構成要素
      • (2)コミュニケーションスキル
      • (3)オウム返し、感情の反射、要約、明確化のスキル
      • (4)コミュニケーションの基本スキル 回答例編
    • 7月~9月の目標の自己評価票
    • これから(10月~3月)の目標の再設定
    • 第2回 新人職員フォローアップ研修 受講者アンケート
  • 第7章  <本編>第3回 新人職員フォローアップ研修 プログラム・レシピ(3月実施)
    • 第3回 新人職員フォローアップ研修 ガイド
    • プログラム・レシピ《1》一言声掛け・応答のエクササイズ
      • (1)一言声掛け・応答のエクササイズの説明
      • (2)1回目(場面1~6):一言声掛け・応答のエクササイズ
      • (3)2回目(場面7~12):一言声掛け・応答のエクササイズ
      • (4)一言声掛け・応答の個別シェアリング
      • (5)一言声掛け・応答エクササイズの全体まとめ
    • プログラム・レシピ《2》グループワーク「より良いサービスとは?」
      • (1)サービス向上のためのグループワーク
      • (2)グループワークの発表
    • プログラム・レシピ《3》キャリア・デザイン
      • (1)キャリア・デザインの解説
      • (2)キャリア・デザインの自己診断
      • (3)10年間のキャリア・デザインを描こう
    • プログラム・レシピ《4》1年目の総括と2年目に向けての目標(課題)設定とアンケート
      • (1)入社してから1年、今の心のうちを語り合おう
      • (2)1年間の目標の自己評価まとめ
      • (3)2年目に向けての目標(課題)設定と決意表明
      • (4)第3回 新人職員フォローアップ研修 受講者アンケート
    • 第7章のおわりに「プログラムの時間割」
  • 第8章  <配布資料編>第3回 新人職員フォローアップ研修 プログラム・レシピ(3月実施)
    • 第3回 新人職員フォローアップ研修 ガイド
    • 一言声掛け・応答のエクササイズ 質問・回答票
    • 一言声掛け・応答へのアドバイスと解説
    • 先輩職員の「一言声掛け・応答」の回答事例
    • グループワーク:「より良いサービスとは?」の回答事例
    • テキスト キャリア・デザイン
    • キャリア・デザインの自己診断票
    • 10年間のキャリア・デザインを描こう(自分の将来像)
    • 入社してから1年、今の心のうちを語り合おう
    • 1年間の目標の自己評価票
    • 2年目に向けての目標設定と決意表明
    • 第3回 新人職員フォローアップ研修 受講者アンケート
  • 第9章 【 付録1】介護保険施設・事業所のための教育研修システム(体系)診断<本編>
    • 教育研修システムの診断ツールと診断手順
      • (1)診断質問票
      • (2)診断回答票および変換表
      • (3)各レベルの進化度評価票とシステム診断図
    • 教育研修システム進化度のレベルづけ―教育研修システムのプロセスとその構造―
      • (1)各質問項目のレベルづけとその評価基準
      • (2)質問項目のレベルづけの統一
    • 教育研修システム診断の実態調査―老健と特養の教育研修システム内容の概要―
      • (1)介護保険施設の教育研修システムの調査概要
      • (2)診断評価の判定
      • (3) 今後の課題―介護保険施設の教育研修システムの進化のために―
  • 第10章 【 付録2】介護保険施設・事業所のための教育研修システム(体系)診断<添付資料編>
    • 教育研修システム 診断質問票
    • 教育研修システム 診断回答票および変換表
    • 教育研修システム 各レベルの進化度評価票
    • 教育研修システム 各レベルの診断評価図(老健版)
    • 教育研修システム 各レベルの診断評価図(特養版)
    • <介護老人保健施設>実態調査のまとめ
    • <特別養護老人ホーム>実態調査のまとめ
  • おわりに

はじめに

高齢者の幸せ(福祉)はケア職者が握っている

 私の前書「ケアワーカーの教育研修体系」(学文社 2004年9月)が世に出てから11年になります。そのときに、同じケアの仕事をしている親しい友人から「介護職のための研修本は売れないよ。なぜかというと、介護施設は個人経営や家族経営の零細事業者が多くて職員教育を行う余裕がないんだよ」そして「看護職はよく勉強するけど、介護職は自分で勉強する習慣が身についていないんだ。だから本を読む人が少ないんだよ」と言われたことを思い出します。
 それから11年、介護保険が定着し、高齢社会はますます進み、11年前に102万人(2004年 厚生労働省「介護サービス施設・事業所調査」)だった高齢者介護の従事者は今や167~176万人(厚生労働省2015年推計)になろうとしています。さらにこれから増大し、10年後には237~249万人(厚生労働省2025年推計)になると予想されます。ケア職者の量的拡大を図ることはもちろんですが、質的充実も図らなければなりません。高齢者の幸せ(福祉)は、ケア職者が握っているのです。そこで、ケアの現場で教育研修を実践してきた者として、本書をケア現場の職員の皆さんに提案したいと思いました。

◆「介護離職ゼロ」の切り札に!◆

 ところで昨今、政府は「一億総活躍社会」を提唱し、その柱の一つとして「介護離職ゼロ」を目標として設定しました。「介護離職ゼロ」とは、老親などの介護を行うために離職する労働者をゼロにするという意味ですが、もう一面では介護に従事している人の離職をゼロにするという意味も含まれています。なぜなら、5~10年後には、20~37万人の介護職者が不足すると予測されており、それが充足されなければ国民は安心して老親を介護施設などに委ねられないからです。つまり、「介護離職ゼロ」はケア職者の増員を前提としており、少なくとも現状のケア職者がリタイアすることを防がなければ達成できないのです。そのため、新卒・中途採用者を問わず、新しく入職してくる職員をいかに職場に定着させるかがポイントになります。そこでリアリティショックを緩和させ、ケア職の面白さや楽しさを味わって4  もらうためには新人職員教育研修が必須になるのです。ケア職の醍醐味は、ケア対象者の生活の支援を行うことが、同時に自分の生活(人生)を豊かにすることに結びついていることです。そこが新卒・中途採用にかかわらず、人生に悩んだり、生きがいを探している人たちがケア職を目指す動機にもなっています。本書は、そのような人向けの支援を目的として作成されています。

◆まず、本書を使用して職員研修のスタートを◆

 私は、ケアにかかわる人たちは、日々良いサービスを提供しようと一生懸命頑張っていると思うのです。そして、教育や研修の機会があれば勉強したいと真剣に思っていると信じています。本を読む人が少ないというのは事実かもしれませんが、それはそのような機会がないからだと思います。現場での教育研修をもっと増やしていくべきと考えます。
 ケア施設の運営管理者にお願いしたいのは、本書を使って職員研修をスタートしていただきたいということです。すでに研修を行っている施設は、参考資料として本書を活用していただきたいのです。運営管理者は「人手不足で研修どころではないし、施設職員は毎日忙しく働いていて、そんな余裕はない」と言うでしょう。だからこそ研修の時間をつくってほしいのです。特に、新人職員(中途採用職員含む)には、ぜひ教育研修を行ってほしいのです。スタート時の教育がその人の将来の資質を決めることになりますし、将来の施設を担う人材にもなるのです。新人職員に自己啓発(勉強)の習慣がつくように指導してください。教育研修はすぐに目に見えて効果が上がらないことも多いのですが、「継続は力なり」をモットーに根気よく続けることがポイントです。その中で人材を発見し育成していくことが大切です。忙しい施設、人手が足りない施設ほど、本書を手に取り、現場で活用していただきたいと念願します。
 また、本書は、主として介護保険施設を対象としていますが、プログラムを選択すれば医療機関の新人教育研修にも十分利用できます。看護師やリハビリ職、さらにコ・メディカルの人たちが自己理解をとおして、他者との関係をつくっていく、いわゆる対人関係を強化していくプロセスが体験できます。ぜひ、ご活用ください。

◆教育・研修システムのレベルを把握して、改善・改革の手掛かりに◆

 本書の構成は、最初に本書の使い方を、序章として、ケア施設の教育研修システムの実例を紹介し、その後に、新人職員の教育研修プログラムを4回(4月のオリはじめに   5エンテーション研修と6月、10月、3月のフォローアップ研修)に分けて記述しています。各プログラムは「本編」と「配布資料編」に分けています。「本編」のセリフの部分が、いわゆる料理本でいう料理の進め方であり、「配布資料編」が材料の説明部分にあたります。そして、最後に付録として「介護保険施設・事業所のための教育研修システム診断」を収録しました。
 まず、本書の使い方を理解した上で、第1章からの新人教育研修のプログラムに進んでください。付録にもトライして自らの施設の教育研修システムの現状のレベルを把握し、改善・改革の手掛かりにしてください。
 なお、本書でいう「ケア職者」とは、具体的には、ケア施設(特養、老健、療養型病院、グループホーム、介護付き有料老人ホームなど)やケア事業所(居宅事業所、訪問事業所など)で働く介護職、看護職、相談職等の職員を指しています。本書の新人職員とは、新卒者を想定していますが、経験が少ない(あるいはない)中途採用者も対象としています。そして、ケア対象者は特養では入居者、老健では入所者、病院では患者と呼びますが、本書では「利用者」に統一しています。
 本書は、月刊誌「介護人材Q&A」(産労総合研究所発行)での連載を1冊にまとめたものです。「介護人材Q&A」の連載の支援と本書の出版を推進していただいた編集長の小林時夫さん、編集部の菅原 昇さん、中村仁美さんに、そして、連載のきっかけをつくっていただいた片岡三和子さんにこの場を借りて感謝申し上げます。
 また、教育研修プログラムに参加し、一緒につくり上げていただいた白梅会グループの職員の方々にも御礼申し上げます。ありがとうございました。

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